嵐、史上最多237万人ツアー締めた 活動休止前“ラストツアー”ファイナル

引用元:スポーツ報知
嵐、史上最多237万人ツアー締めた 活動休止前“ラストツアー”ファイナル

 人気グループ・嵐が25日、東京ドームでデビュー20周年記念の5大ドームツアー「5×20」最終公演を行った。ツアー中の1月に来年末での活動休止を発表し、実質的な“ラストツアー”。リーダーの大野智(39)は涙ながらに休止を決断した思いを吐露。「来年1年、この5人で最後まで僕らにできることを精いっぱい、最後まで走り抜こうと思っています」と誓った。

 本編クライマックスを前に、大野はマイクを握った。「あの決断は、僕にとって本当に命がけでした」。何度も言葉を詰まらせた。こみ上げる感情を抑えることはできなかった。

 「ツアーの最中に休止を発表。その発表後の4月からのツアーは正直、不安でした。正直…正直、怖かったです。でも、本当、みんなが、本当に優しい目で僕らを見ていてくれたから。本当に優しい顔で。見守ってくれていたから、僕は今日、最後までやりきることができました」

 自らの「自由に生活が1回してみたい」という思いに端を発し、5人の総意で決めた活動休止。昨年11月のツアー開幕から、1月27日の休止発表を前後して2か月のブランクなどはあったが、1年以上をかけて駆け抜けてきた前人未到のドーム50公演。その最後に大野が見せた初めての涙だった。

 願わくばファン全員に―。その思いで来年末での休止を前に開催にこぎつけた今ツアーは、10~11年ツアー(85・5万人)の3倍近い、音楽史上最多の237万5000人を動員。大野は、ツアー中の11月26日に39歳を迎えた。デビュー当時、まだ19歳だった映像ともリンクさせながら「A・RA・SHI」を披露するなど、20年の歴史を凝縮させた演出をふんだんに、約3時間30分をかけて38曲を届けた。

 「正直、疲れた。でもね、本当にこうやってみなさんが応援してくれるから、正直ここに立っているけど。『疲れていません』と今まで言ってきましたが、今日の、たった今はちょっと疲れています。ホッとしているんでしょうね。安心した」

 ステージから見渡す絶景は、しっかり目に焼きつけた。また視線の先には、全国の映画館329館617スクリーンでライブ中継を見守った19万人もいた。再び姿を見せたアンコールでは吹っ切れたように笑顔だった。松本潤(36)からの「泣いてましたよね?」という意地悪な突っ込みには「泣いたっていいじゃないか」と、おどけた。ダブルアンコールにも応え、最後は自ら音頭を取って三本締めでツアーを締めくくった。

 東京ドーム公演は通算57回目。単独最多の先輩デュオ・KinKi Kidsの58回にあと1回と迫るが、この日が見納めとなる可能性もある。一方で来春には中国・北京公演、同5月15、16日に国立競技場公演を控える。大野は「これからも、まだ今年も残りありますし。来年1年、この5人で最後まで、僕らにできることを精いっぱい、最後まで走り抜こうと思っています」と力を込めた。区切りは迎えたが、まだ先はある。

 ■来春北京公演で親善大使に起用

 嵐の5人は、来春の中国・北京公演に向けて外務省から「日中文化・スポーツ交流推進年」親善大使に起用された。北京公演ほか、外務省は関連イベントの参加なども想定している。櫻井は「大役で身の引き締まる思い。日中文化交流の皆さんに日本の文化の素晴らしさ、我々のパフォーマンスを知ってもらえたら」と願った。また、10周年ツアー「5×10」から今回のツアーまでを収録した全10冊のライブ写真集「ARASHI at 5DOMES 2009―2019」をファンクラブ会員向けに限定発売(時期未定)することも決まった。 報知新聞社