実写映画『キャッツ』が全米オープニング週末興収のワーストTOP20にランクイン

引用元:IGN JAPAN
実写映画『キャッツ』が全米オープニング週末興収のワーストTOP20にランクイン

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のオープニング週末興行収益が、前2作の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』と『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を下回り、それほどフォースが強くないことがわかったが、それは忘れてほしい。というのも、ホリデー映画の目玉となる『キャッツ』を製作したユニバーサルにとって、酷い週末になったからだ。
アンドリュー・ロイド・ウェバーによるミュージカルの映画版は酷評されたレビューが出回ったせいか、妙に笑いを誘う口コミでは人々の関心を集めるには十分ではなかったようて、興行収益も散々な結果となっている。実際に今や『キャッツ』は、全米でワイド・リリースされた映画のオープニング週末興行収益のワースト20にランクインしているのだ。

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では、ワイド・リリースとは何なのか説明しよう。基本的に、全米で3000館以上の劇場で公開された映画がワイド・リリースとなり、例えば『スカイウォーカーの夜明け』は4406館の劇場で公開され、3380館でリリースされた『キャッツ』のオープニング週末収益は662万ドルだったとのこと。映画のチケットの価格が平均10ドルだとすると、『キャッツ』は全米で公開された最初の3日間で、1館につき195枚のチケットしか売れなかった計算になる。この数字は……大手映画スタジオの公開作としては良いとは言えない。
では、興行収益における『キャッツ』のランキングはどうなっているのだろうか?  BoxOfficeMojoによると、現時点で全米興行収益におけるワースト・オープニング週末記録で19位にランクインし、『キャッツ』は、2009年に第1週目で3014館にて公開され、670万ドルしか収益を上げられなかった「鉄腕アトム」のCGアニメ映画『ATOM』を追い抜いている。どんな映画が、オープニング週末興行収益でワースト20にランクインしているのか知りたいという人は、下のギャラリーをチェックしてみよう。

『キャッツ』の世界興行収益もそれほど良くはない。国際的には440万ドルを追加しただけで、世界興行収益の総計は1090万ドルとなっている。
もしユニバーサルが、2017年に公開されたときのオープニング収益は880万ドルだったが、最終的に1億7400万ドルの全米興行収益をもたらし、静かなるヒットからカルチャー現象となったミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』のような運命を望んでいたなら、同作は好意的な口コミと素晴らしいサウンドトラックが味方となっていただけに、かなり可能性が低そうだ。
『グレイテスト・ショーマン』のオープニングの数字は低かったが、公開日の夜に映画を観た観客により行われる投票を集計したCinemaScoresで“A”を獲得し、「映画館を後にした人のほとんどが作品を気に入った」ことを意味している。

比較として、 CinemaScoreにおける『キャッツ』のスコアは“C+”だったと伝えておく。普通の教師なら合格点だと言うかもしれないが、ほとんどの映画がAからBの評価を下される傾向があるため、CinemaScoreではかなり低いスコアだと言える。言い換えれば“C+”とは、映画を観賞した人が友人に勧めない作品だということだ。
公開週末に米国で『キャッツ』を観に行く人は、“視覚効果が改善された”バージョンがリリースされたため、運が良いと言えるかもしれない。
日本で『キャッツ』は、2020年1月24日公開予定。 Terri Schwartz