五輪の聖火ランナーは1万人!謎の選考基準と芸能人の人選

五輪の聖火ランナーは1万人!謎の選考基準と芸能人の人選

【数字で読み解く芸能界】

 先週、東京五輪の聖火リレーのルートやランナーが発表になった。聖火リレーの最初が「なでしこジャパン」の2011年W杯優勝メンバーと監督になったが、スタートの日時は3月26日でだいぶ早い。

 驚きは人数。各都道府県の発表によれば神奈川65人、大阪44人、栃木52人などなど。平均50人なら全国で2500人ほどになるが、発表された都道府県枠「内定者」以外に各企業の募集もある。

 組織委によると全ランナーは1万人!(応募は50万人超え)この人数が約4カ月の間、各地の公道を走り、マスコミも報道するわけだ。「聖火リレーにそんな人数が必要なのか? 五輪に乗じたバカ騒ぎでは?」と違和感を持つ人もいるだろうが、大河ドラマ「いだてん」を見ると昭和39年の東京五輪でも日本各地から大人数を動員して行ったから歴史に沿ったスタイルではあるらしい。

 よくわからないのがタレントの人選。脳梗塞が回復した加山雄三(神奈川)、研ナオコ(茨城)、竹下景子(岐阜)、ハイヒール・リンゴ(大阪)、さかなクン(兵庫)……あげればキリがないが、スポーツと縁がなさそうというか、なぜ選ばれたの、と「?」がつく。

「ゆかりのある人」との曖昧な基準で、地元への貢献度も加味されているだろうが、東京出身の芸人みやぞんが選ばれた岐阜ではゆかりがないとして「納得いかない」と地元の声が。著名人と同時に推薦された一般人(起業家からユーチューバーまで)もどういう選考なのか曖昧、桜を見る会みたいだ。

 それにしても石原さとみらのアンバサダーや聖火ランナーなど芸能界も知名度アップに五輪をフル活用、お祭り騒ぎはヒートアップしそうだ。最後の聖火ランナー予想ではイチローや羽生結弦が人気だが、安倍総理がやったりして。

(作家・松野大介)