清野菜名、サプライズ贈り物に涙!天国の八千草薫さんから形見の着物

 女優、清野菜名(25)がテレビ朝日系主演ドラマ「やすらぎの刻(とき)~道」(月~金曜後0・30)のクランクアップを迎え、セレモニーの様子が30日、公開された。清野は1年間に及んだ撮影を共演者、スタッフにねぎらわれ感激。さらに、10月に亡くなった女優、八千草薫さん(享年88)が稽古のときに愛用していた着物を“形見分け”としてサプライズで贈られ、「このお着物をふんだんに使えるよう、頑張りたいです」と涙で誓った。

 主演として人気ドラマの“道”を駆け抜けた若手演技派女優に、天国から贈り物が届いた。

 「1年間、ほぼ毎日スタッフのみなさんと会っていたので寂しくなるなぁと思う半面、演じきることができてうれしい気持ちもあります」

 自身の撮影を全て終えた後に始まったセレモニー。スタッフから感謝状、共演の橋爪功(78)から物語の舞台にちなんだ山梨産のワインを贈呈された清野は、複雑な胸中を吐露した。

 「やすらぎの刻~道」は一昨年放送の「やすらぎの郷」の続編。脚本家・菊村(石坂浩二)らテレビ人が入居する老人ホーム「-郷」の人間模様と、名もない夫婦の一代記をつづる「道」の2つの世界を描く。清野は「道」パートで激動の昭和を生き抜くヒロイン・しの役を熱演した。

 万感の思いに浸る清野に、サプライズが待っていた。約40年にわたって八千草さんのマネジャーを務めた原田純一氏が登場。原田氏から故人が稽古のときに愛用していた着物を“形見分け”として贈られると、みるみる涙がこみ上げた。

 平成編のしの役は当初、八千草さんが前作のヒロイン・摂子役とともに演じる予定だったが、療養のため降板。そのため共演シーンはなかったが同じ“しの”としての絆は深く、2月に最後の撮影となった八千草さんのクランクアップには清野も駆けつけ、代役である風吹ジュン(67)らと記念撮影していた。

 着物は今後も活躍していくであろう清野を思い、八千草さんの気持ちを誰よりも知る原田氏が「ぜひこれを着て稽古に臨んでほしい」と、数ある遺品の中から選んだ。

 大先輩の形見を受け取った清野は「もう…この気持ちは言葉で表せないです。本当に本当に光栄です」と感謝。緊張の面持ちで着物に袖を通すと、亡き大先輩のぬくもりを肌で感じて胸がいっぱいになったのか再び涙ぐみ、「八千草さんのように、人に対して温かい、すてきな女優になれたら。いえ、絶対になります!」と約束した。