長渕剛、初のシネマ&ライブツアー完走「死んでもいいぐらいの思いで」単独インタビュー

引用元:スポーツ報知
長渕剛、初のシネマ&ライブツアー完走「死んでもいいぐらいの思いで」単独インタビュー

 シンガー・ソングライターの長渕剛(63)がこのほど、千葉・舞浜アンフィシアターで主演映画「太陽の家」(来年1月17日公開、権野元監督)の公開を記念したシネマ&ライブツアー(10か所17公演)の最終公演を行った。ライブツアーでの先行上映は日本映画史上初の試み。長渕がスポーツ報知の単独インタビューに応じ、ビッグプロジェクトを完走した心境を語った。

 「映画館でしか上映できない、その考えを壊すことから始めた。スタッフは大変でしょうけど、既成概念を打ち壊す―その意味では大成功だったと思いますね」

 一定の手応えを感じているようで、納得の表情。

 「映画も音楽も芝居も『こうでなければいけない』という概念を壊して、1つの空間の中で全てが行われてもいい。歌舞伎の世界にロックが入ってもいいわけだし、無理にカテゴライズする必要はないと思う」

 上映を終え、余韻を残したまま幕が上がったライブ。その“主人公”がステージに上がると、一体感と熱気であふれた。拳を上げる2000人を前に、ダブルアンコールを含めて「しゃぼん玉」「とんぼ」など16曲を熱唱。本編ラストでは映画主題歌「Orange」を披露した。

 故郷の鹿児島・桜島での7万5000人ライブ(04年)、富士山麓のふもとっぱらでの10万人オールナイトライブ(15年)など前人未到の偉業を成し遂げてきたが、「作り上げたものは壊れるし、風化していく」ときっぱり。慢心はない。「人々の心の中に、瞬間は残る。そのイメージで訪れた時に『えっ!?』『はっ!』という驚きを作れるか。表現者の端くれとして、常に感じていることですね」

 長渕は「僕たちの使命は飽くなき追求と、客にささげること。死んでもいい、それぐらい思わないとダメ」と言い切る。「そうしないと、破壊も創造もできない。(ライブを訪れた)目の前のみんなのために、自分がいる。そこに120%をささげる。これは僕の基本」

 音楽活動は40年を超えた。この先も命懸けで向き合い、歌声を届けていく。 報知新聞社