南座初 1階席フラットの舞台上演 FANTASTICS世界、マジプリ平野がアピール合戦

引用元:オリコン
南座初 1階席フラットの舞台上演 FANTASTICS世界、マジプリ平野がアピール合戦

 EXILE/FANTASTICS from EXILE TRIBEの世界、MAG!C☆PRINCEの平野泰新が19日、都内で舞台『サクラヒメ~「桜姫東文章より」~』の制作会見に出席。「サクラヒメ」をパフォーマンスで奪い合う舞台で、それぞれ思い思いのアピールをした。

【アップショット】決めポーズで笑顔のFANTASTICS・世界ら出演者たち

 京都・南座の2020年1月、2月公演。転生し、前世の記憶を頼りに運命の相手を探し求めるヒロインを元宝塚娘役スターで今年7月に退団後初の舞台となる純矢ちとせ、転生後のサクラヒメと巡り合う魅力的な男性5人の陰陽師を川原一馬、浪人を荒木健太朗、義賊を世界、鳶を平野、町医者をToyotaka(Beat Buddy Boi)が、それぞれ演じる。結末は観客の投票によって変わるマルチエンディングとなる。

 同舞台は南座初のイマーシブシアター(体験型演劇作品)で1階は客席がない。松竹の我孫子正副社長によると「日本で一番古い劇場で400年の歴史がある」南座で「舞台のフラット化は演劇の形ではない」と史上初の試みという。「南座でも新しい空間でいろいろやっていこうと。来年も続けていきたい」と古きを重んじながら新しいことも取り入れる劇場になるという。1階の客数は100人前後で、客席は一切なく、自分で移動しながら舞台を観劇できる。上演時間は約70分の予定。

 会見で純矢は「伝統ある南座の舞台に出演させていただけることを光栄に思います。イマーシブシアターというお客様を間近に感じながら舞台を務めさせていただくのも、今から楽しみにしております」と笑顔。川原は「イマーシブシアターという僕自身初挑戦となる作品を歴史ある京都南座さんでやらせていただけることをうれしく思います。1階がフラット。お客様と演者が近い距離なので、面白いことができたら」と心を踊らせた。

 荒木は「小劇場からの出身。なかなか大きな舞台に立つことは考えていなかった。変な縁だなと思ったのが4月に南座を見て『こんなところに立てたら最高だな』と今年に思ったことが、こんな形で叶うとは。みなさん、夢は叶います(笑)。来年もいい年にしたい」と笑わせながら「選ばれるのは僕しかいない」と力強く宣言。

 義賊役の世界は「新しい演劇のシステムで演じさせていただいて、すごく光栄。普段は大きなステージに立つ機会はあるんですけど、どうしてもお客様とステージは切り離れている。今回は、全くそれがない。空間にいる人たち全員で『サクラヒメ』を作っていく。近い距離でしか見られないパフォーマンスの指先ひとつの小さな動きまで隅々まで見ていただけると思う」と呼びかけた。会見のスタートは“イマーシブシアター感を”出すために、報道陣の間を通って演者が登場。ただ、知らされていなかったため、報道陣のリアクションは激薄で「イマーシブシアターを記者さんにも体感していただこうと思ったんですけど、なかなかシュールな空気になった…。本番では僕たちも柔らかい感じで絡んでいきたい」と予告した。

 鳶役の平野は「舞台自体が初めて」と緊張の面持ちながら「素晴らしいキャストの皆さんで、僕で大丈夫かなと思ったんですけど男子新体操を約10年やっている。培った表現力やアクロバットを舞台で生かしたい」と話す。Toyotakaは「僕はストリートダンスを16年やっている。新宿のビルの下で窓に向かって練習していた。アメリカのヒップホップ・カルチャーに影響を受けてきたんですけど、日本人として何か表現できないかとトライし始めた。南座という歴史あるステージにストリートダンサーとして表現者として立つことができるのは自分に誇りが持てる」と喜びを噛み締めていた。

 また、2階席、3階席にも上がりパフォーマンスを披露する。フラットな1階とか勝手が違うことについて、川原は「タップダンスでお客様を魅了できたら」とし、荒木は「刀を下げていると思う。刃物なので、振り回すのは…。でも、なかなか触ることはないと思うので『ちょっと触ってみます?』みたいな感じにしようかな(笑)」と腹案を披露。世界は「ダンスを得意とさせていただいているんですけど何をしようか考え中。『Choo Choo TRAIN』を踊るわけにもいかないし…。でも、そういう演出があるかも」とニヤリとした。平野は「アクロバテットなので、どういう演出になるか…。でも、1階で2階席の方の目線ぐらいまで高く跳ぶ」とアクロバットならではの方法を模索。Toyotakaは「ストリートダンスは正面がない。道端で、ずっと踊ってきた。2階、3階の全方向に大爆発させます」と言い切っていた。

 会見には高田秀文、新里宏太も参加。同舞台は来年1月24日から、2月4日まで。京都・南座で。