SWサーガ完結、唯一全作に出演C-3PO役も感慨

引用元:日刊スポーツ
SWサーガ完結、唯一全作に出演C-3PO役も感慨

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

「スター・ウォーズ」シリーズが、20日公開の「スカイウォーカーの夜明け」で完結する。

42年前に始まり、3世代にまたがる壮大な物語だけにルークやレイア姫らメインキャストにしてもさすがに親世代を描いたエピソード1~3には出番が無い。

ただ1人全9作に出演しているのがドロイド(ロボット)C-3PO役のアンソニー・ダニエルズ(73)である。機械的な動きと思ったことは何でも口にする「天然キャラ」のC-3POは、随所で笑いを誘う貴重な存在だ。完結編の公開を前に来日したダニエルズに取材する機会があった。

英国出身で演劇学校に学んだダニエルズは、実はSFにまったく興味が無かったという。だから、まだ若手監督だったジョージ・ルーカス(75)に声を掛けられたときはつれない態度を取ってしまったという。

「シリアスな作品に取り組もうとしていた演劇青年がいきなりSF、しかもロボット役ですよ。でも、どんないきさつだったかは忘れてしまったんだけど、実際にルーカスに会って話を聞くうちにその構想に引き込まれたし、何よりC-3POのキャラクターが大好きになったんです」と振り返る。

映画のキャンペーンで世界を回ってきたが「C-3POはいつも子どもたちに人気がありました。とっつきやすいキャラなんですね。シリーズへの入り口のような役割があったんだと思います」とも。

俳優人生のほとんどをこの役とともに過ごしてきたことになる。

「その間にビデオが普及し、DVDができて、今や配信の時代です。映画館以外でSWを見る環境はどんどん変わってきたけれど、常に先端の作品だったと思います。光栄な時間でした」と感慨深げだ。

最後の撮影となった今回は「咽頭炎にかかって発声に苦労したけれど、デイジー(リドリー=ヒロイン)たちに励まされて乗り切れた」と明かした。それでも、インタビューの最後に声のトーンを一段高くして劇中のC-3POのセリフを再現してくれた。改めてボイス・レコーダーで再生してみると、42年前から聞き続けてきたまさにあの声だった。