Ｓ・セロンがセクハラ被害告白「いずれ実名を告白」

米女優シャーリーズ・セロン（44）が、ナショナル・パブリック・ラジオのインタビューで1994年にある著名監督からセクハラを受けていたことを告白した。

現在公開中の米FOXニュース局で16年に実際に起きたセクハラ騒動を描いた映画「スキャンダル」で売れっ子キャスターのメーガン・ケリーを演じているセロンは、「ロサンゼルスに移り住んだばかりの頃に有名な監督の自宅にオーデョションと称して土曜日の夜に招待され、パジャマ姿で出迎えた監督から脚を触られて逃げ帰ったことがある」と自身のセクハラ体験を明かした。「彼は私にぴったりくっついてソファに座り、お酒を飲んでいて、何かおかしいと思ったの。台本を読みましょうかって何度も聞いたんだけど、話がしたいという返事だった。そして、ある瞬間に手を私の膝の上にのせてきたの。頭が真っ白になって、どうしたら良いか分からなくなってその場を立ち去ってしまった」とセロン。

何も言い返さずに逃げ出してしまった自分に腹を立てたというセロンは、過去に1度インタビューでこのことを記者に話したことがあったが、監督の名前は伏せられてしまったという。「この問題はとても根深い」と語るセロンは長年に渡って複数の女性に性的暴行を加えていたことが発覚して逮捕・起訴された元大物プロデューサーのハーベイ・ワインスタイン被告を非難し、セクハラ撲滅運動＃MeTooを支持する立場を表明しているが、「監督を守るつもりはない。でも今は名前は明かさない。いずれその時が来たら実名を告白する」と宣言。セロンは現在、「スキャンダル」で共演したニコール・キッドマンとマーゴット・ロビーと共に全米組合（SAG賞）にノミネートされている他、ゴールデン・グローブ賞でも主演女優賞に名を連ねており、来年発表されるアカデミー賞でも候補入りが期待されている大事な時期だけに、「作品を傷つけたくない」という思いが強いようだ。（ロサンゼルス＝千歳香奈子）