【報知映画賞】「蜜蜂と遠雷」で邦画作品賞の石川慶監督「役者さんにこそささげられる作品」

　第４４回報知映画賞の表彰式が１８日、都内で行われた。「蜜蜂と遠雷」で作品賞・邦画部門を受賞した石川慶監督（４２）は「代表でいただきましたが、役者さんにこそささげられる作品」とあいさつした。

　国際ピアノコンクールを舞台に、世界的な活躍を目指す４人の若きピアニストたちのし烈な戦いを軸に、彼らが抱える葛藤や成長を描く。文庫本で２冊にのぼる長編を「小手先でなく、音楽を正面からぶつかっていくつもりで作りました」と明かし、「風変わりな映画にいただけたことは、励みになります」と語った。

　表彰式では、主演の松岡茉優（２４）が花束を贈呈。「この原作の映画化をあきらめちゃいけないという、祈るような気持ちでした」と振り返った。鈴鹿央士（１９）は、この作品で新人賞を受賞。舞台上で３ショットとなった。

　洋画部門は、Ｒ１５指定作品で初の世界の興行収入１０億ドル達成した米映画の「ジョーカー」（トッド・フィリップス監督）が受賞した。

　◆蜜蜂と遠雷（石川慶監督）　恩田陸氏のベストセラー小説が原作。国際ピアノコンクールを舞台に、世界的な活躍を目指す４人の若きピアニストたちのし烈な戦いを軸に、彼らが抱える葛藤や成長を描く。松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィンらが出演。

報知新聞社