藤井聡太七段、聖火リレーの愛知県ランナーに「地元に笑顔届ける」

引用元:スポーツ報知
藤井聡太七段、聖火リレーの愛知県ランナーに「地元に笑顔届ける」

 将棋の史上最年少棋士・藤井聡太七段(17)が東京2020オリンピック聖火リレーの愛知県のランナーに決定した。芸能界からも東京・志村けん(69)、神奈川・加山雄三(82)、兵庫・笑福亭鶴瓶(67)、福井・五木ひろし(71)らが決定した。

 愛知県内では来年4月6、7日に実施され、藤井七段は6日に登場。ノーベル物理学賞受賞者・天野浩氏(59)や犬山観光特使を務めるロンドンブーツ1号2号・田村淳(46)ら20人とともに、7市10区間の14・4キロをつなぐ。

 走行距離は1人約200メートル。藤井七段は俊足で知られ、中学2年時には50メートル走で6秒8を記録。デビュー後の中3時には7秒1とタイムを落としたが、高1で再び6秒8に戻した。マラソンなどの長距離走は苦手だが、今回は短距離。この日、大阪での第61期王位戦予選を終えた後、取材対応した藤井七段は「最近、あまり運動をしていないので自信はないです」と苦笑したが、来春には「香車」級の健脚を披露しそうだ。

 愛知県コースの出発地は在住している瀬戸市。藤井七段は対局前には「いつも応援してくださる地元のみなさまに笑顔が届けられるように」とコメントしたが、愛知県庁のスポーツ課は「どの市を走るかは決まっていないんです」。瀬戸市のスポーツ課は、立候補はできないとし「市の広報大使を務めるなど藤井七段は市の顔。ぜひ地元で走っていただきたいが、人気者ですので各市から引っ張りだこになるのでは」と地元の雄の担当地に気をもんだ。藤井七段も「その辺はよく知らないので…。ただ、精いっぱい務めたい」とした。

 つないだ聖火が最終的に点火される国立競技場は、聖地・将棋会館(千駄ケ谷)の目と鼻の先。今月8日のイベントでも「千駄ケ谷の街全体として盛り上がってくれれば」と語るなど、棋界もさらに活気づかせるつもり。この日の対局では出口若武(わかむ)四段(24)を破って、初の王位戦挑戦者決定リーグ入りに王手をかけた。「まだリーグ入りをしたことがないので、そこを目指して一生懸命指せれば」。タイトル初挑戦へ燃やす情熱の炎も、聖火に注いで走る。

報知新聞社