『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』特別インタビュー:過去と現在の鍵となるのは…?

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』特別インタビュー:過去と現在の鍵となるのは...?

米Gizmodo io9が取材してきました。

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を観た人は、思い出してみてください。最後のシーンで、フォースを使ってほうきを動かした少年がいたことを。彼はいったい誰だったのか、多くの人が考えをめぐらせたことでしょう…。

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最新作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』では、そのシーンが意味することが明らかになるようです。さらに、その未来や過去につながるストーリーもあるのだとか。

脚本の共同制作を担当したChris Terrio氏によれば、最新作では「ジェダイの伝説が受け継がれ、フォースがどのように次の世代に広がるか」について扱っていると話します。

ただし、例の”ほうきを動かした少年”の未来を解き明かすことにフォーカスしたものではなく、過去のスター・ウォーズの物語、そしてなにより重要なのがパルパティーンの物語も同時に動き出すことだということです。

この壮大な物語はスカイウォーカーの話であり、パルパティーンの話でもあるんです。このふたつの哲学、そして世界のあり方はぶつかり合います。私たちが知るように、また共同脚本、監督を務めたJ.J. Abramsが言ったように、この3部作や9本のエピソードを締めくくるうえで、パルパティーンの古き面影なしでは不自然というのは確かでしょう。

何十年ものあいだ姿を見せなかったパルパティーンが復活すると聞いて、一部のファンは驚くかもしれません。いっぽう、彼の本質は消え去っていないといった説もありました。

いずれにせよ、Terrio氏はAbrams監督とともに、パルパティーンの復活によって『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還 』のラストに違和感を生じさせることがないよう、細心の注意を払ったことを明かしています。

『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還 』が初めて観た映画だったというTerrio氏は、その想いを次のように語ります。

『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還 』の最後は、あの戦いのエンディングとして美しいものでした。

ベーダーの犠牲や償いは、私の意識や魂にとっても深く刻まれ、無意味なものにはしたくありませんでした。そして私たちは、すべてを無駄にしない方法を見つけられたと思います。ただ、物語はこれで終わるわけではありません。

『マンダロリアン(THE MANDALORIAN)』を含め『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還 』以降に起きる物語の多くには、帝国時代の名残が感じられます。こうした名残は、のちにファーストオーダーの結成につながります。Terrio氏はさらにこう話します。

いくつかある神話から派生したものが、新たに続く物語の入り口となっています。それにより、戦いが終わっていないという事実はすでに続編に組み込まれていました。

ファーストオーダーのほか、拡張世界(エクスパンデッド・ユニバース)なども帝国時代の名残から生まれたものです。私たちも家族の物語という文脈でこうした世界を探求しようと考えました。

Terrio氏はまた、レイについて過去と現在をつなぐ重要な部分を担うことを示唆しています。

彼女の人生には、ありとあらゆる意味で昔の戦いが影を落としています。

それで、私たちはファーストオーダーやその起源、過去が現在に与える影響についてもう少し探求したいと考えていました…。これと同じやり方で物語を進めることで、現在の戦いにおいても過去の感覚を共存させることができたのです。

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は、いろいろと盛りだくさんな予感がしてきました。とはいえ、スター・ウォーズ作品というよりも、それぞれのキャラクターの人生という文脈全体に注目するべきだと述べるTerrio氏。最後に意味深なコメントを残しています。

わたしたちにはもうひとつの原則がありました。それは、最終的な勝利はないということです。

ある意味、すべての世代がまた闘争に向き合わなければなりません。古き悪に、新たな方法で戦うのです。そのため壮大な物語のために、私たちは少しキャンバスとパレットを大きく広げる必要がありました。

いったい、どのような最終章を迎えることになるのでしょうか…。『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は、12月20日より全国ロードショーです。

Rina Fukazu