See-Saw、“奇跡”の17年ぶり単独ライブ 『ガンダムSEED』ED曲などファン胸アツの一夜

引用元:オリコン
See-Saw、“奇跡”の17年ぶり単独ライブ 『ガンダムSEED』ED曲などファン胸アツの一夜

 TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED』のエンディング主題歌「あんなに一緒だったのに」などで知られる、ボーカル・石川智晶、キーボード・梶浦由記によるユニット・See-Sawが15日、東京国際フォーラム ホールAで17年ぶりの単独ライブ『See-Saw LIVE Dream Field 2019』を開催した。

【ライブ写真】「あんなに一緒だったのに」を披露したSee-Saw

 このライブのきっかけとなったのは、今年2月2日に開催された音楽レーベル『フライングドッグ』の10周年記念イベント『犬フェス!』。ここで2006年以来活動休止状態が続いていたSee-Sawが、サプライズとして復活し話題を呼んだ。これが、一日限りの復活では終わらず、単独ライブを開催するという流れに発展し、今回の「奇跡のライブ」実現に至った。

 ライブタイトルとなっている『Dream Field』は、2003年にリリースされたSee-Sawの3枚目のアルバムのこと。リリース後のライブが当時は開催されず、長い時を経ての“レコ発”ライブとなった。

 1曲目は『Dream Field』の収録曲であり、TVアニメ『.hack//sign』のエンディングテーマだった「優しい夜明け」。異国情緒溢れたメロディで、高音のボーカルが心地良く響くミドルテンポの楽曲で、See-Sawの世界がいきなり目の前に広がる。続く2曲目で、同じく『.hach//』シリーズの楽曲「黄昏の海」(OVA『.hack//Liminality』全巻エンディングテーマ)。17年の時間を一気に引き戻す、挨拶代わりの2曲となった。

 最初のMCでは「改めて自己紹介します。See-Sawのボーカル石川智晶です」「キーボードの梶浦由記です」と始まり、この自己紹介だけでファンにとっては胸アツ。しかも、今回のバンドメンバーは8人のうち4人がSee-Sawの新人時代からの旧知の仲で、「すごく久しぶりにみんなから、“ちーちゃん”と呼ばれたことが新鮮でした」と石川。実際にこのライブの最中、梶浦は石川のことを“ちーちゃん”と呼び続けることになる。

 続いては、バラードの「LOVE」から、優しさと壮大さを合わせ持つ「Emerald Green」(TVアニメ『.hack//黄昏の腕輪伝説』エンディングテーマ )を披露。美しいメロディーを2曲続けて響かせた後に、ガラリと雰囲気が変わり、明るいポップスの「不透明水彩絵具」と「Swimmer」を続けて演奏した。「不透明水彩絵具」と「Swimmer」は、ともにSee-Sawがアマチュア時代から演奏してきた25年以上前の曲であり、「Swimmer」は記念すべき1993年のメジャーデビュー曲でもある。

 「高校生の頃は合唱部に夢中だった私が、大学に入るとバンドを組んで、バンドらしい曲を書いてやろうじゃないかと思って作ったのが『Swimmer』です。歌詞も若々しくて、知らない人が書いたみたいですけど(笑)、曲のツボは今と変わらず、三つ子の魂百までだなと思います」と梶浦。

 ライブ中盤は、「今日はどれも昔話になっちゃう」(梶浦)という秘蔵エピソード満載のMCをはさみつつ、6thシングルの「また会えるから」(95年)や、「Swimmer」のカップリング曲「うた」といった歴史を感じさせるナンバーを、『Dream Field』収録曲の「千夜一夜」や「夏の手紙」と併せて披露。MCでは、2人でラジオ出演したときに梶浦が放送禁止用語を言ってしまい、局からのおわびアナウンスが入ったという失敗談も語られ、ファンの笑いを誘った。「そんな記憶が積み重なって、人は大人になるんです」(石川)とつなげ、続いて重厚感のあるドラマティックな「記憶」(OVA『.hack//Liminality Vol.4』オープニングテーマ)を歌った。