新海誠監督、日本の“環境問題”意識に苦言「低い」 『天気の子』各国の反応から実感

引用元:オリコン
新海誠監督、日本の“環境問題”意識に苦言「低い」 『天気の子』各国の反応から実感

 大ヒット映画『君の名は。』『天気の子』などで知られる新海誠監督が、2019年を彩った“話題の人”に贈られる『LINE NEWS Presents NEWS AWARDS2019』の「文化人部門」を受賞し、16日、都内で行われた授賞式に出席した。

【集合ショット】『LINE NEWS AWARDS 2019』に受賞した日向坂46ら

 『天気の子』は、天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻ろうされる少年・森嶋帆高と少女・天野陽菜が自らの生き方を『選択』する物語。雨が降り続いたり、雨が上がって雲の切れ間から太陽の光が差し込んだり、新海監督の真骨頂ともいえる緻密で美しい空・雲・光の描写も話題となり、7月の公開から3ヶ月で観客動員数1000万人、興行収入140億円を突破。海外でも新海監督の前作『君の名は。』以上の規模で公開が続々と決まるなど、世界的にも大きな注目を集めている。

 きのうまでヨーロッパでキャンペーンの仕事をしていたという新海監督は「同じ映画を各国でキャンペーンをやっても、反応がまったく違う。日本であれば『天気の子』のような映画は恋愛のラブロマンスのエンターテインメントとして、みなさんに観ていただけたのですが、イギリスやパリだと『環境問題』を扱った映画のように捉えられる」と作品の見方が違うと説明。

 続けて「『なぜ、このようなものを今、作ったのか』『必要なアクションはなにか』と。もちろんエンターテインメントなので、教科書でも政治的なメッセージではない前提で今、自分が思っていることをお話する。その中で日本は環境的な意識で言えば残念ながら大変に低い方という印象は強く受けています」と日本と世界との環境問題の意識について語った。

 日本の環境意識の低さについては「台風」など自然災害を例にあげ「メディアの扱いも台風が来ても気候変動と関連付けられてあまり語られないことがあるかもしれない」と分析した。

■受賞結果は以下の通り。

アイドル部門:日向坂46
芸人部門:夢屋まさる
文化人部門:新海誠監督
アーティスト部門:Official髭男dism(ビデオレター出演)
アスリート部門:ラグビー日本代表(ビデオレター出演)
俳優部門:中村倫也
実業家・政治家部門:ROLAND