美脚にくぎ付け…氷川きよしはどこへ向かう?「きよしこの夜」潜入ルポ

美脚にくぎ付け…氷川きよしはどこへ向かう?「きよしこの夜」潜入ルポ

 最近、ジェンダーレスに覚醒したと話題の氷川きよし(42)が、11、12日に東京国際フォーラムで「氷川きよしスペシャルコンサート2019~きよしこの夜vol.19~」を開催した。デビュー20周年を機に“やりたいことをやる”という意志を新たにしたコンサートに本紙(日刊ゲンダイ)記者も潜入した。

 オープニングは「(SMAPの)『世界に一つだけの花』の演歌版をリクエストした」という「それぞれの花のように」でスタート。「みなさんも一人一人が美しいですよ~」とファンに語りかけると、中高年の熟女ファンがクリスマス帽をかぶり、目をハートにして手に持ったライトを振っている。

 8回の衣装替えで最も会場をくぎ付けにしたのが“美脚”。キューティーハニーのような赤いマイクロミニのショートパンツにニーハイブーツ姿で「限界突破×サバイバー」を熱唱。デビュー当初の戦略でポップスよりもライバルが少ない演歌歌手としてデビューしたという背景もあるが、この曲を歌っている時の氷川が“より自分らしく表現”し、生き生きしているのは確かだ。


美脚にくぎ付け…氷川きよしはどこへ向かう?「きよしこの夜」潜入ルポ


氷川きよし(C)日刊ゲンダイ

 昨年は美輪明宏の「ヨイトマケの唄」、今年は湯川れい子の訳で「邦訳版ボヘミアン・ラプソディ」を披露。子供の頃、オカマといじめられた壮絶な過去も発売中の「週刊新潮」で明かした氷川はMCで「フレディ・マーキュリーの華やかさ、孤独の部分など背景を含め、心から動かされて」と自分と重ね合わせた熱い思いを語った。

「デビューしてから“氷川きよし”の名前を守ることに必死でした。でも、40歳を過ぎてヒトの心に何を残せるかと考えた時、自分らしく表現しようと……これからは自分が歌う意味のあるものを歌っていきたいんです。アイドルと違うので」と決意表明。

 終演後の取材で「ポップスも演歌もジャンルの隔たりなんていらない」と語った氷川。音楽ジャンルも性別も超え、どこへ向かうのか……。

(取材・文=岩渕景子/日刊ゲンダイ)