J・J・エイブラムス監督、「スター・ウォーズ」新三部作が『スカイウォーカーの夜明け』にどのように影響を与えたかを語る

引用元:IGN JAPAN
J・J・エイブラムス監督、「スター・ウォーズ」新三部作が『スカイウォーカーの夜明け』にどのように影響を与えたかを語る

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のプロモーションで来日したJ・J・エイブラムス監督はIGN JAPANのインタビューに応え、シリーズに関わったことで「ジョージ(・ルーカス)がいかに(『スター・ウォーズ』映画を作ることを)簡単に見せていたか」を知り、尊敬の念を新たにしたと語った。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で始まる続三部作(シークエル・トリロジー)が発表される前、「スター・ウォーズ」シリーズは複雑な立場に置かれていた。ジョージ・ルーカスが監督した新三部作(プリクエル・トリロジー)はオリジナル3部作のファンに不評で、シリーズの未来は不確かだった。そのため、ディズニーによるルーカスフィルムの買収に続き、新たな三部作が発表されたときの期待は大きかった。そして、エイブラムス監督はオリジナル三部作の要素を1作目の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に取り込むことで、この期待に応えようとしたように見える。
ディズニーによるシークエル・トリロジーが始まって以来、多くのファンはプリクエル・トリロジーを再評価するようになった。そして、エピソード1~3を見て育った世代はプリクエル・トリロジーにノスタルジーを感じている。欠点もあるが、プリクエルは「スター・ウォーズ」ファンの心に新たな居場所を見つけたのだ。

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このことについてエイブラムス監督に尋ねると、「『スター・ウォーズ』シリーズの素晴らしいところは、それぞれの世代が『自分たちのスター・ウォーズ』を持っているところだと思います。どの作品が良くて、どの作品がよくないということではなく、どの作品にも魅力がある――ただ、全員がそう感じるわけではないですけどね」と同氏は答えた。
プリクエルで描かれるテーマを『スカイウォーカーの夜明け』にも取り込んだどうかについては、「過去作を分析し、戦略的に『この要素を取り入れよう』と考えたわけではありませんが、すべての映画を見直して、どのようなストーリーが描かれるべきかについて無限に語り合いました。そして、我々の心に訴えかける素晴らしい設定や要素、シーンを見つけました。探す必要はありませんでした。ただ、そこにあったのです。『スター・ウォーズ』シリーズのお気に入りの作品というのは人それぞれですが、どの映画にも魅力があることは否定できません。もちろん、他の作品より優れている作品もありますが、どの作品にも感情、冒険、そして何よりもハートがあると思っています」と監督は話している。
「オリジナル・トリロジーだろうがプリクエルだろうが、シークエルだろうが、人々の心を強く揺さぶるのは、その作品に『スター・ウォーズ』シリーズのDNAが流れているからだと思います。その一部に関わることができて、とても光栄に感じています」
エイブラムス監督は「スター・ウォーズ」に関わったことは「非現実的な体験」であり、未だに現実味がないというが、『フォースの覚醒』と『スカイウォーカーの夜明け』を監督したことでルーカスへの尊敬の気持ちがさらに強まったという。

「2本も映画を監督したなんて、すごく不思議です!」とエイブラムス監督。「『スター・ウォーズ』に近づきすぎることで、『スター・ウォーズ』が嫌いにならないかと不安でしたが、実際は逆でした。『スター・ウォーズ』映画を作るのがどれほど大変かということ、いかにジョージ(・ルーカス)がそれを簡単に見せていたか、人々が大切にしているシリーズの作品を作るのがどれほど素晴らしいか、より深く理解できるようになったのです」
『スカイウォーカーの夜明け』についてもっと知るには、J・J・エイブラムス監督がシークエル・トリロジーへの批判をどのように感じているか、レイア・オーガナとパルパティーン皇帝の役割について聞いた記事もチェックしよう。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日公開。

Daniel Robson