宮川花子が血液のがん衝撃告白、下半身不自由で車いす 夫に感謝「幸せ」

 6月から休演が続いていた夫婦漫才コンビ、宮川大助・花子が11日、大阪市内で会見を開き、妻の宮川花子(65)が血液のがんの一種である症候性多発性骨髄腫で闘病中であることを明らかにした。症状が消える「寛解」状態になり、「回復のめどが立った」として公表した。現在はリハビリ中で退院、復帰のめどは立っていないが、「NGK(なんばグランド花月)の舞台に立ったときに感謝の涙を流したい」と前を向いた。

 夫婦漫才の第一人者である花子が、命をおびやかす症候性多発性骨髄腫と闘っていることを衝撃告白した。

 病の影響で下半身が不自由となり、夫の宮川大助(70)が押す車いすに乗って会見に現れた花子は半年ぶりの外出。

 「きのうはプレッシャーで心配でしたが、きょう来られたことが第一段階。絶対にくじけずやっていきたい」と報道陣を安堵させる笑顔。しゃべり口調はいつもと変わらず、大助との掛け合いで笑わせる場面もあった。

 花子は2018年3月に腰痛を訴え、地元の奈良県内の病院で検査を受けた際、骨腫瘍が判明。余命6カ月の可能性も指摘されていたが、放射線治療を受け、徐々に回復。しかし、今年1月の検査では数値が悪化。転院を勧められたが、副作用などを恐れて5カ月間通院しなかったところ、6月24日に胸から下が動かなくなり、即入院。骨がもろくなったことによる鎖骨や肋骨(ろっこつ)、股関節の骨折や床ずれもみられた。現在は腫瘍は消滅し、歩行のリハビリに励んでいる。

 退院、復帰のめどは立っていないが、「ここで泣くもんかとずっと思っているんです。NGK(なんばグランド花月)の舞台に立ったときに感謝の涙を流したい」と芸人魂をにじませた。

 毎日病院を訪れ、看病してきた大助は「代わってやることもできないし、つらかったですね。僕、嫁はんが好きなんでね。今回余計好きになりましたね」と涙ながらに愛を語った。

 献身的で優しい夫に花子も「いつも来てくれて、いつまでも変わらない愛情をくれたことで、私はいつお迎えが来ても幸せやなとすごい思いました」と感謝した。

 結婚43年となる2人は、1988年の花子の胃がん、2007年の大助の脳出血など互いに大病に襲われたときは全力で支え続け、17年にコンビとして紫綬褒章も受章した。昭和、平成、令和と夫婦で笑いを極め続ける大ベテランは、再び舞台で爆笑を取ることを誓っている。