志村けんさん、ありがとう…僕らを夢中にした15のキーワード「ヒゲダンス」「変なおじさん」「バカ殿」…

引用元:スポーツ報知
志村けんさん、ありがとう…僕らを夢中にした15のキーワード「ヒゲダンス」「変なおじさん」「バカ殿」…

 国民的お笑いグループ「ザ・ドリフターズ」のメンバーでタレントの志村けん(本名・志村康徳=しむら・やすのり)さんが29日午後11時10分、新型コロナウイルスによる肺炎のため、都内の病院で死去した。70歳だった。20日から入院中で、23日に新型コロナウイルスの陽性と判明。人工心肺装置を使うなどの治療を続けたが、29日未明に容体が悪化した。遺族の意向で通夜、葬儀・告別式は近親者のみで執り行う。お別れの会については後日、発表される。

 時代をつくり、日本全国に爆笑をもたらした志村さんの人生を15のキーワードで振り返る。

 ▼「8時だョ! 全員集合」 TBS系の公開収録番組。主に生放送で、セットが崩れる大がかりな仕掛けなどで国民的な人気に。最高視聴率は50・5%。

 ▼東村山音頭 東村山市出身の志村さんが、「8時だョ!全員集合」の名物コーナー「少年少女合唱隊」で三橋美智也が歌った「東村山音頭」をアレンジして披露し大人気に。1976年にレコード化され、オリジナルより知名度が高い。2001年にザ・ドリフターズが出場した第52回NHK紅白歌合戦では、メドレーの中で歌唱された。

 ▼志村、後ろ!後ろ! 「全員集合」のコント劇で志村さんの背後にお化けなどが現れ、志村さんが気付かない時に観客から出るリアクション。本人は背後に何かいるのはもちろん知っており、番組内定番の“お約束”となっていた。

 ▼カラスの勝手でしょ 「全員集合」のコント中にお約束として歌われた童謡「七つの子」の替え歌。近所の子供が歌っていたのをそのまま使った。

 ▼スイカの早食い 「全員集合」や「ごきげんテレビ」で見せる志村さんの特技。半月状のスイカをおびただしい速度で食べていき、マネする子どもたちが続出。実はカメラに映らない部分がくりぬかれている“裏技”が使われていたという。

 ▼最初はグー 「全員集合」内の、志村さんと仲本工事によるコーナー。「最初はグー、またまたグー、いかりや長介頭はパー、正義は勝つ!」を枕言葉にジャンケンの勝負を始めた。「最初はグー」が広まった由来といわれている。

 ▼ヒゲダンス 加藤茶と志村さんが中心となって、黒の燕尾(えんび)服に付けひげをつけ「全員集合」のコントコーナーで披露したダンス。Mr.ボールドの「コミックサイクル」をアレンジし、80年に「『ヒゲ』のテーマ」として音源化。

 ▼変なおじさん フジテレビ系列で87~93年、月曜・後8時に放送されていた冠番組「志村けんのだいじょうぶだぁ」で演じたキャラクター。バカ殿と並ぶ代表キャラとして認知されている。98年刊行の志村さんの自伝的エッセイの単行本タイトルにも用いられた。オチで言うセリフ「だっふんだ」も有名。

 ▼バカ殿 志村さんの冠番組で、フジテレビ系列で1986年から不定期放送されている。元々は「全員集合」のコントのひとつで、歌舞伎「一条大蔵譚(おおくらものがたり)」のパロディー。コナミからゲームも発売された。

 ▼ウンジャラゲ 元ネタは「ハナ肇とクレージーキャッツ」による1969年のコミックソング。「月曜日はウンジャラゲ 火曜日はハンジャラゲ」という個性的な歌詞で、「志村けんのだいじょうぶだぁ」の番組内で披露されたユニークな振り付けも人気に。88年にはシングルもリリースされた。

 ▼アイ~ン 下顎を前に出し、両目を中央に寄せ、手を刀のようにしてのど元に持ってくるポーズ。志村さんによるとポーズに意味はない。最初に同ポーズをやったのは「全員集合」で、いかりや長介に怒られた時の「怒っちゃやーよ」が原型。02年にはアイドル「ミニモニ。」とのコラボで「アイ~ン体操」を発売。

 ▼だいじょうぶだぁ~、ウェ、ウェ、ウェ? 3連の団扇太鼓を叩きながら「だいじょうぶだぁ~」「ウェ、ウェ、ウェ?」と言い、相手もその都度同じことを繰り返す。「―だいじょうぶだぁ」などで登場。

 ▼ひとみばあさん 「だいじょうぶだぁ」で誕生した老婆のキャラクター。おせっかいだが、ズレているやりとりが特徴。新宿の居酒屋のおかみがモデル。

 ▼「志村けんのだいじょうぶだぁ」 単独では初のコント番組。「変なおじさん」などの人気キャラが登場するほか「人間ルーレット」なども人気に。

 ▼「天才!志村どうぶつ園」 さまざまな動物に焦点をあてたバラエティー。志村さんはオーバーオール姿の「園長」としてチンパンジーや犬と交流。 報知新聞社