野性爆弾・くっきー!さん「爆飲み潰れ」が5年周期で訪れる【今だから語れる涙と笑いの酒人生】

野性爆弾・くっきー!さん「爆飲み潰れ」が5年周期で訪れる【今だから語れる涙と笑いの酒人生】

【今だから語れる涙と笑いの酒人生】

 「野性爆弾」くっきー!さん(44)

 強烈な個性派芸人、野性爆弾のくっきー!さんは仲間内で飲むのが好きだというが、飲むとすぐ潰れて、キッチリ5年周期で大変なことに!? 「カッコいい飲み方をつねに模索している……」と渋く語ってくれた衝撃の内容は!?

  ◇  ◇  ◇

 大阪で、芸人の仕事がなかった若い頃は朝から酒を飲むのがカッコいいと思ってましたねぇ。金がないから、仲間と公園でよっちゃんイカとかつまみにして飲むんですよ。起きると、紙パックの鬼ころしを持って公園で飲んでました。ゴリゴリに安い酒なのに、酔いますからねぇ。

 次には「日本酒がカッコええ」と考えて、滋賀県の実家からお歳暮とかのもらい物の日本酒を送ってもらって、飲んでましたね。ビールとか他の酒も飲めるのに「俺、日本酒しか飲まれへん」と人に言うと、カッコええと思って(笑い)。日本酒の銘柄なんか全然わからないのに。

 ジーパンに下げるウォレットチェーンがはやった頃には、鍵をジャラジャラ付けるところにキーホルダーみたいにビールの栓抜きを付けて歩いてました。公園で仲間は缶ビール飲むのに、自分だけ酒屋で瓶ビール買って栓抜きで開けてましたねぇ。

 で、今度は「俺、瓶ビールしか飲まれへん。缶はあかんねん」とか言って。つねに見た目で“こだわってる感”を出したかったんですね。

■おでこが平ら…潰れてテーブルにつけて寝るから

 若手芸人時代は店に行くと、潰れるまで飲むことが多かったですねぇ。強くはなかった。すぐ眠ってしまうんです。冷たいところが好きだから、酔い潰れると必ずオデコをテーブルにつけて寝てしまう。若い時期に潰れてばかりいたから、もともとはイルカのような丸みを帯びたデコだったのに、テーブルにつけすぎて平らになってしまった(笑い)。 野性爆弾・くっきー!さん「爆飲み潰れ」が5年周期で訪れる【今だから語れる涙と笑いの酒人生】 左から「ブラックマヨネーズ」の吉田と「次長課長」の河本と井上(C)日刊ゲンダイ

カッコいい飲み方をつねに模索

 20代に一緒に飲んでたのは吉本の同期ではシャンプーハットのてつじとか、次長課長の井上(聡)、河本(準一)と。

 先輩たちに付き合って「もっと飲めよ」と言われるのがイヤでしたし、大勢で群れて飲むのがイヤやった。

 僕や次長課長とか、ブラマヨの吉田さんは「しんどいからやめとこう」と、先輩たちが大勢いる打ち上げには行かず、自分たちだけで飲んでました。僕らの世代から、無理して先輩の酒には付き合わなくなったかもしれないですねぇ。

 僕らだけの酒席ではマンガや映画や音楽の話。「キン肉マンが実写化されたら、だれが演じたらいいか」「北斗の拳なら俺はなんの役だ?」とかそんな話で盛り上がる。お笑いの話はしませんでした。酒の席でお笑いを熱く語るのって、恥ずかしくないですか?

 僕には5年に1回の周期で訪れる「爆飲み潰れ」があるんです。普段通りの飲み方してるのに、その日だけはアカン。突然「大」をしたくなってトイレに行き、下痢の状態でしていると、吐き気がしてきて「大」を中断して肛門の筋力で尻に蓋をして、便器に吐く。

 でも、嘔吐する時って体のすべての穴を開放する力が働くじゃないですか。だから地べたに「大」をまき散らしちゃう。「イカン、イカン!」と慌てて便器に座り、しているとまた嘔吐したくなる。それを繰り返してるうちに究極の酔いがきて、トイレで寝てしまう。普段はそんなこと絶対ないのに。

 ヘタしたらキッチリ5年に1回の周期でそうなる。たぶん潮の満ち引きや、地球の回転でそういう周期になってるんでしょうね。そういえば「爆飲み潰れ」する夜はスーパームーンだし、人体と月との関係なのか(笑い)。

 あるテレビ番組では、僕の寿命が10年とか言われましたけど、いたって健康ですよ。最近はビールをいただいたら後にハイボールを5杯くらい。その後、バーで締めて帰る大人の飲み方。今が一番カッコいい飲み方やっちゃってるって感じ。ハハハ。最後にバーって、カッコいい飲み方の究極じゃないですか。

 もし、カッコいい飲み方がファッションのように一周するなら、公園で鬼ころしを飲む日がまた来るのかも。もう年だから、その時は鬼ころし片手に腹巻きをまいて公園をウロチョロしたいですね。

▽本名:川島邦裕(かわしま・くにひろ) 1976年3月、滋賀県生まれ。お笑いコンビ・野性爆弾として94年から活動。絵画やバンド活動も行う。現在の芸名は「くっきー!」。