お肉券、お魚券構想に元官僚・岸博幸さん「ばかやろーですよね」酪農農家、漁業者を支援したかったら別の政策でやればいい

引用元:中日スポーツ
お肉券、お魚券構想に元官僚・岸博幸さん「ばかやろーですよね」酪農農家、漁業者を支援したかったら別の政策でやればいい

 元経産官僚の岸博幸さん(57)が29日、TBS系の情報番組「サンデー・ジャポン」に出演し、新型コロナウイルス対策で、自民党が出したお肉券、お魚券構想について、「ばかやろーですよね」とばっさり。拡大防止のために、28、29日の外出自粛から今後、さらに踏み出した場合、「首都圏のソフトなロックダウン(都市封鎖)に至るとマイナス50兆円ぐらいの影響が出る」との試算を紹介した。

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 岸さんは、お肉券、お魚券の構想について「中国人観光客が減り、和牛や魚の消費が減って、酪農農家、漁業者が大変だから、券を配って買ってもらおうという発想ですが、はっきり言ってばかやろーですよね。つまり、国民からすると収入が減り、肉、魚も大事なんですけど、その前に家賃、光熱費が払えない人がいっぱいいる。現金給付が一番、大事。酪農農家を支援したかったら別の政策でやればいい。それをすっとばして、お肉券、お魚券。自民党は大丈夫かな」と述べた。

 今後の見通しとして、首都圏の週末の行き来自粛を超えた緊急事態宣言発動については「感染者数の爆発的増大につながりそうという時は、期間やエリアは区切りますが当然、ありえます」と想定した。

 法的根拠については「外国ではかなり厳格な外出禁止、ロックダウンをしています。外国は法律でできる。日本では法律上、緊急事態宣言を出した後、都道府県知事が外出、イベントを自粛してくださいと要請できる。特に必要な場合は指示ができる。指示に従わない場合の罰則規定も、損失補償の規定もありません。そう考えると日本ではできても、ソフトなロックダウンなんです。ソフトでも企業や人はまじめに従うと思います」

 その時の経済的影響は「ある試算では、1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)でGDP30%を生み出し、3週間、ロックダウンしたらGDP1%を押し下げる。50兆円ぐらいの影響があります。大変です」と推測した。

 タレントのデーブ・スペクターは「経済界が3月いっぱい(緊急事態宣言を)出さないで、4月以降と永田町に頼んでいるという、うわさを聞いた」とも。非日常の生活を「いつまでがんばればいいんだろう」と感じているタレント田中みな実(33)は「(経済対策などを)講じたとしても、たたく人はたたくし、今、みんながぴりぴりしちゃってるから、過剰に反応しているのかな。私たちはコメンテーターで呼ばれてますけど、発言するのも、普通のことを言うとテレビ出んなと、みんな、ぴりぴりいらいらしている状態なのかな」と内面への影響について述べた。