『つくってあそぼ』ワクワクさん“バラエティ番組恐怖症”だった過去 相方・ゴロリくんにメッセージ

引用元:AbemaTIMES

 1990年から2013年の23年間にわたって放送された子供向け工作番組『つくってあそぼ』(NHK Eテレ)で“ワクワクさん”を務めていた久保田雅人。番組終了後は、民放のバラエティ番組などにも出演し、人気を集めていたが、近年はある理由でバラエティ番組への出演を“NG”にしていたという。

 「子供相手だからと思いながらやるのは論外。テレビを観ている子供たちも大人だと思いながら工作をしていた」と語る久保田。2019年2月には、YouTubeチャンネル『ワクワクさんチャンネル』を開設し、現在は30万人近い登録者数(※2019年12月1日時点)を誇っている。人気YouTuberとなった今、今後の活動について話を聞いた。

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『つくってあそぼ』ワクワクさん“バラエティ番組恐怖症”だった過去 相方・ゴロリくんにメッセージ


ワクワクさん「ゴロリくんとはまたテレビで工作をやりたい」

――“ワクワクさん”といえば、23年間出演した『つくってあそぼ』が有名です。番組に出演する中で学んだことはありますか?

久保田:工作を伝える側(大人)が真剣にやらない限り、子供に工作の楽しさを伝えることはできないってことですね。テレビの中で実演する側も子供のように真剣に工作を楽しまないとダメ。

 『つくってあそぼ』を通してすごく感じたのが、子供って大人の嘘や建前をすぐ見抜くんです。「子供相手だから」なんて思いながらやるなんて論外。僕はテレビを観ている子供たちも大人だと思いながら工作の楽しさを伝えるようにしていました。

――ワクワクさんの相棒だったキャラクター・ゴロリくんの話も懐かしかったです。5歳の熊で、しかも阪神タイガースファンなんですね(笑)。

久保田:ゴロリくんは大阪生まれの大阪育ちですから。僕は読売ジャイアンツファンだったので、そこは真逆でしたね。当時は阪神タイガースが試合で負けると、ゴロリくんの元気がないこともよくありました。だから、収録の前日に巨人対阪神戦があると、まずいんですよ。結果によっては、翌日のゴロリくんのテンションに影響が出てしまう(笑)。

――仕事をする上で、ゴロリくんはどんな方ですか?

久保田:昔、イベントで子供たちの前でダンスを披露する機会があったのですが、僕は踊るのが苦手で。本番で僕がミスを連発してしまって、そしたらゴロリくんが怒って動きを止めたんです。「え!」ってビックリしました。でも、その状況だけ見るとお客さんには「ゴロリくんがダンスの振りを忘れてミスをしている!」と映るわけです。

 イベントが終わって控室に戻るとゴロリくんからすごく怒られました(笑)。ゴロリくんはプロ意識が高くて仕事をきっちりやる男だから、僕のダンスミスが許せなかったんでしょうね。

――今、ゴロリくんに伝えたいことはありますか?

久保田:ゴロリくんとはまたテレビで工作をやりたいです。『つくってあそぼ』を観ていた子が今はお母さんになって『つくってあそぼ』でやっていた工作を「自分の子供に見せたい」という声をけっこういただくんです。だから僕としてもできる限りそういう要望には応えていきたいです。

――『しくじり先生 俺みたいになるな!!』では、久々のバラエティ番組出演になります。

久保田:本当に緊張しました! もう心臓バクバクさんでした。途中で呂律も回らなくなっちゃって、自分で何を言っているのか分らなくなってしまったくらいです。「もうバラエティ番組に出演するのは無理だな」って心底思いました。

 番組でも詳しく話しますが、Eテレと民放のバラエティ番組はスケジュールが全然違うんですよね。『つくってあそぼ』では、収録の2日前に工作の打ち合わせとリハーサルがあって、1日前に全体の本読みと立ち稽古があります。当日は約7時間かけて1本を収録するので、民放でよくある10分くらいの打ち合わせで本番に入ってしまうと緊張で本当に“ガチガチさん”なんです。民放のバラエティ番組出演をNGにしていたのは、もう僕が“バラエティ番組恐怖症”になっていたからなんです。

――『しくじり先生 俺みたいになるな!!』の共演者から「バラエティ番組にまた出てほしい」と言われていましたが、今後はいかがですか?

久保田:勘弁してください(笑)。今回、僕が『しくじり先生』に出演した理由は2つあるんです。1つ目は工作を番組でさせてもらえたから。やっぱり工作って文字だけじゃ相手にその楽しさが伝わらないんです。誰かがちゃんと実演することで、やっとそこで工作の良さが伝わると思っているんですね。

 2つ目は僕なりにいろいろなメッセージを伝えたかったから。今回は前もって打ち合わせもいろいろさせていただいて。過去のバラエティ出演よりはちゃんとできたかなと思います。でも、予想以上の緊張から、つい余計なことを言ったりしちゃって、ちょっと反省しています(笑)。