志村けん、主演映画辞退 コロナ感染で入院…意識混濁状態続く

志村けん、主演映画辞退 コロナ感染で入院…意識混濁状態続く

 タレント、志村けん(70)が新型コロナウイルス感染で緊急入院したことを受け、所属事務所、イザワオフィスは26日、初主演映画「キネマの神様」の出演辞退を発表した。現在、意識混濁状態の中、集中治療室で重度の肺炎と闘っており、早期の復帰は厳しいと判断したようだ。レギュラー番組の日本テレビ系「天才!志村どうぶつ園」では4月4日の次回放送で、共演者が病床の志村に「園長頑張れ!」とコメントを送ることも分かった。

 「今年70歳を迎えた志村にとって、本作品は人生で初の主演映画ということもあり、大きな勇気と強い意気込みで臨んでいました」

 書面で発表したイザワオフィスの井澤健社長の文章には、無念の言葉がつづられていた。「男はつらいよ」などで知られる巨匠、山田洋次監督(88)の最新作。しかも、松竹映画100周年記念作で初主演する大役を任されていただけに、苦渋の決断だった。

 「作品のご成功を心よりお祈りすると共に、志村が病に勝ち、いつかまた山田組の皆様と一緒に撮影をさせて頂くことを願っております」と強い思いを込めた。

 松竹の大角正常務も「大変残念でなりません。しかしながら、治療に専念いただくことを山田監督も望んでおり、一日も早くご回復されることを、心よりお祈り申し上げております」と願った。

 同作は志村にとって1999年の「鉄道員(ぽっぽや)」以来21年ぶり2度目の映画出演で、W主演する菅田将暉(27)との二人一役。3月1日にクランクインし、志村は来月上旬から参加する予定だった。松竹は新たな出演者や撮影スケジュールなどは現時点で協議に至っていないとしているが、12月に公開を予定しており、代役を立てることは必至だ。

 関係者によると、志村は救急車で運ばれた自宅に近い東京・港区内の病院から新宿区内にある感染症の専門病院に転院し、集中治療室で闘病中。一時は意識がなかったが、人工心肺装置を装着して正常な呼吸ができるよう専門医が懸命な治療にあたり、峠は越えたという。ただ、いまだ意識が混濁しており完全に安心できる状態ではない。