ミルクボーイ「角刈り無料の恩」「号泣の家族動画」にじみ出る魅力の源 ブログにつづった漫才への決心

引用元:withnews
ミルクボーイ「角刈り無料の恩」「号泣の家族動画」にじみ出る魅力の源 ブログにつづった漫才への決心

お笑い芸人は、プライベートと芸風が地続きになって魅力が生まれることが多い。昨年の『M-1グランプリ2019』で優勝を果たして以降、さまざまなメディアに引っ張りだことなったミルクボーイの駒場孝(33)と内海崇(34)も例外ではない。成功を信じ無料で角刈りにしてくれた理容室への恩。自らを奮い立たせた「昔は面白かった」の言葉。二人にまつわるエピソードから、お笑い芸人にとっての「キャラ」について考える。(ライター・鈴木旭)

【画像】M-1優勝前のミルクボーイ、トレーニングジムの利用者として取材されていた!

コンビ低迷期を支えた駒場の肉体美

ダウンタウン・松本人志が本格的な肉体改造をはじめた2011年ごろ、芸人の下積み時代を送る駒場もまた、ボディーメイクに精を出す1人だった。父親の影響で中学時代からトレーニングを習慣としていたのだ。

今田耕司やサバンナ・高橋茂雄といった先輩芸人にかわいがられたのは、そんな時代背景もあったのかもしれない。2014年にはその縁がつながり、ピンで『やすとものどこいこ!?』(テレビ大阪)にレギュラー出演している。2016年、駒場は大阪ボディビルコンテストの決勝に進出。同年に『明石家電視台』(毎日放送)のボディービル特集や、『よしもとスポーツバトル』(関西テレビ)に出演するなど、肉体を活かした露出も目立っている。

一方、駒場には「M-1」との距離が遠くなっていた自覚もあったようだ。動画サイト「GYAO!」が1月末まで配信していた番組『M-1アフター座談会新王者ミルクボーイが語り尽くす!(中編)』のなかで、駒場は「やすとも(海原やすよ・ともこ)さんが楽屋で『ミルクボーイって昔は面白かったって後輩に聞くよ』って(言ってきて)ドーンときたんで、それが。もうやらなって。恥ずかし過ぎて」と、漫才と向き合ったきっかけについて語っている。

芸人によっては、お茶を濁して終わる一幕だったのかもしれない。しかし、駒場にとって漫才は特別なものだった。それからは先輩からの飲みの誘いも断り、漫才に打ち込む日々がはじまる。この駒場のストイックさは、漫才のかけ合いでも反映されているように思う。内海の長いツッコミを待ち、“ここぞ”という間合いで「分かれへんて。オレも○○やと思うてんけどな……」と挿し込むタイミングが職人を思わせるのだ。