俳優・市原隼人「自信がないのは“見られ方”を気にし過ぎるから。大事なのは“あり方”」

引用元:TOKYO FM+
俳優・市原隼人「自信がないのは“見られ方”を気にし過ぎるから。大事なのは“あり方”」

大久保佳代子がパーソナリティをつとめ、ゲストと一緒にリスナーのお悩みに寄り添い、癒しの時間をお届けするTOKYO FMの番組「KOSE Healing Blue」。3月8日(日)の放送は、俳優の市原隼人さんが登場。自分に自信が持てないリスナーの相談に応えました。<リスナーからの相談>
お2人に相談に乗っていただきたいことがあり、この度は勇気を出してメールさせていただきました。わたしはどうしても自分に自信を持つことができず、何をやっても「これでいいのかな」「これで合っているのかな」と、いつも不安を覚えてしまいます。そこで質問なのですが、お2人は自信がないときや不安になったりしたとき、どうやって切り抜けられていますか? また、自信の持ち方をお伺いできましたらうれしいです。(ラジオネーム:リィルさん)大久保:なるほどー、26歳ぐらい。どうですか? 自信。

市原:自信ないです。芝居をやっていても、今ここで話していても。

大久保:そうなるとリィルさんみたいに不安じゃないですか、自信ないときって。

市原:自信がないときって見られ方を気にしすぎているときがあると思うんです。あり方を大切にすればいいのに。自分が何をするべきか、どうしたいのか、何のためにやっているのか。それが見られ方とか、「こう見せなければいけないのかな」とか、本質からズレてしまうと緊張してきたりとか自信がなくなってしまったりとか。

大久保:自分がどうあるべきか、自分がどう見られたいかばかりを気にすると、そうなっちゃうか。

市原:そうです、なんかブレてきちゃうような……。自分じゃなくていいのかな? とか、どんなことであっても代わりの人がいるんだとか、他の人がやればいいですっていう言葉はやっぱりすごくさみしくて、いやいや一度その位置に立った人はあなたじゃなきゃいけない。どんなことであっても僕はそう思っていますね。

例えば大きなあの総合芸術……映画を作るときや舞台を作るときとか、表には出ないスタッフ1人が変わっただけで、ガラッと全体の空気感も変わると思うんです。会社のなかでもあの新入社員が1人いなくなっただけで、会社の雰囲気はガラッと変わるんですよ。

自分がいる意味っていうのは自分ではなかなか見出せないし、結局、人に評価してもらわないと自分を知ることはできないと思うんですけど、必ずその方にしかないものがあるので。

大久保:なるほど。そこは間違いなく信じた方がいいってことですね。

市原:そこが信じられなくなったりするときもあると思うんですけど、信じてほしいですね。自信がないという気持ちもすごくわかるんですけど。

大久保:そうなの。でも私なんかはもう本当にシンプルですけど、自信って実績もやっぱりあって、自分がこれをしたっていう。で、こういう評価をいただいたとか、私の世界だとこれをやって面白いって言われたり、そういうのが積み重なっていくと以前よりも自信を持てるようになったり。

市原:大久保さんはもうこの世界に長くいらっしゃるじゃないですか。

大久保:私もでも20何年ですよ、そうは言っても。

市原:自信はありますか?

大久保:えーっとね……ないですよ。

市原:本当ですか?

大久保:うん。ないし、でもぐらついたときに自信がないまま、例えばその収録に臨んだときって絶対失敗するって思っていて。とりあえずもう自分のなかで「大丈夫、大丈夫。楽しい、気楽にやろう。もうみんな仲間。オッケー」みたいな、自分をなるべくいいコンディションに持っていくっていうテクニックはちょっと身につけたから、それが自信を持つってことではないんだけど……なんでしょうね。

市原:マインドコントロールができるとかすごいですね。そのスイッチがどこにあるかとか、自分で自分を作っていく。

大久保:でもそれって多分20代のときなんか絶対できなかったし。

市原:絶対できないです。

大久保:ね。逆に20代のときの方が変な根拠のない自信がたまに湧いちゃって、おかしな行動を起こしたりはしてましたけど(笑)。みんながそうなんだから、1人だけじゃないから、その状況を楽しめとは言わないけど、みんな同じだと思った方がいい。

あと私、自信がないときは大きい声を出すようにしています。大きい声を出すと意外と人って注目してくれるし、何かいいこと言ってるじゃないか? っていう気になるから、大きい声を出すのって意外と大事かもしれないですよ。あとは自信がないのは20代では当たり前ということを、ちょっと参考にしてもらえたらと思います。

(TOKYO FMの番組「KOSE Healing Blue」3月8日(日)放送より)