インスタを投稿しただけなのに世界を揺らしたテイラー・スウィフト Netflixドキュメンタリー「ミス・アメリカーナ」がすごい

引用元:ねとらぼ
インスタを投稿しただけなのに世界を揺らしたテイラー・スウィフト Netflixドキュメンタリー「ミス・アメリカーナ」がすごい

 テイラー・スウィフトはすごい。出自も方向性もバラバラな強者たちが集まり、毎日が天下一武道会みたいになっているアメリカのポップス界にあって、彼女は確固たる地位を築いている。そんな彼女に密着したドキュメンタリー「ミス・アメリカーナ」がNetflixで配信中。この良質な作品が捉えているのは、テイラーの“2つの魅力”だ。

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「受賞歴」だけでwikipedia1記事がある女、テイラー・スウィフト

 「ミス・アメリカーナ」の話に入る前に、まず「そもそもテイラー・スウィフトって何者だっけ?」という所から話を始めたいと思う。

 最初に書いた通りの超売れっ子であり、英語版wikipediaには「テイラー・スウィフトの受賞歴」だけで1記事ある。グラミー賞だけでも10回受賞しており、そのほかの賞は数えきれない。親しみやすいメロディーを創る作曲能力と、共感できる歌詞(特に失恋の歌が強い)を武器に、世界中で熱い支持を得ている。

 まだ30歳だが、人生の半分以上を歌手活動に費やしており、芸歴でいえばベテランといっていい。11歳でデモテープをレコード会社に送り、その後はシンガーソングライターとして研鑽(けんさん)を重ね、16歳で最初のスタジオアルバム「Taylor Swift」を発表。

 同作からのシングル「Our Song」はBillboard Hot Country Songsで6週連続1位を記録する。カントリーといえば、日本でいえば演歌や民謡のようなもの。決して若者向きとは言えないジャンルだが、テイラーはそこにロックの要素を上手く持ち込んで、10代にして頂点を極めてしまった。

 続くセカンドアルバム「Fearless」では早々にグラミーの最優秀アルバム賞を受賞。カントリーというジャンルを超え、スーパースターの仲間入りを果たす。そして「Speak Now」を挟んでの「RED」ではカントリーから、より広い意味でのポップミュージックへ変化していき、「1989」「Reputation」では完全に脱カントリーを果たす。

 さらに2019年も通算7作目のアルバム「Lover」を発表して、世間を大いに賑わせた。10代から才能を爆発させ、キャリアを通じて変化し続けてきた人物――それがテイラー・スウィフトである。