新型コロナの影響でモータースポーツが中止になり、プロドライバーたちがヴァーチャルレーシング界に一時転身

引用元:IGN JAPAN
新型コロナの影響でモータースポーツが中止になり、プロドライバーたちがヴァーチャルレーシング界に一時転身

プロのレーシングドライバーたちがヴァーチャルレーシング界に一時的に転身している。世界中の国々で、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するためにモータースポーツの世界がストップしてしまったためだ。NASCAR(全米自動車競争協会)、IMSA(国際モータースポーツ協会)チャンピオンシップ、ヴァージン・オーストラリア・スーパーカー・チャンピオンシップのドライバーたちは、iRacingのさまざまなイベントで競うことになる。
iRacingは、PCでプレイするサブスクリプションベースのレーシングシュミレーターで、実際のモータースポーツの組織の多くとパートナーシップを結んでおり、プロレーサーのファンも多い。

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NASCARは「eNASCAR iRacing Pro Invitational Series」という新たな招待制のシリーズを発表している。このシリーズでは、モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ、エクスフィニティ・シリーズ、ガンダー・アウトドアーズ・トラック・シリーズのドライバー、そのほか「NASCARのVIPたち」が出場する。ゲームではなく、5月3日まで実際に行なわれる予定だったNASCARのイベントは現在延期となっている。
「車がレース場に戻ってくるまでの間、全NASCARコミュニティは熱心なファンのみなさんに、レースでの体験をユニークで楽しい方法でお届けすることにいたしました」とNASCARのレーシング開発部門のヴァイスプレジデント、ベン・ケネディは述べている。「iRacingと私たちとの長年のパートナーシップで素晴らしいプロダクトをお届けすることが可能となりました。ヴァーチャルの世界の激しいレースで何人のベストドライバーたちが競うのを見られるか、とても楽しみです」
このシリーズには、デイル・アーンハート・ジュニア、カイル・ブッシュ、デニー・ハムリン、クリント・ボウヤー、カイル・ラーソン、クリストファー・ベルが参戦。今週の日曜日、3月22日にヴァーチャル・バージョンのホームステッド=マイアミ・スピードウェイで開催される。NASCARは、そのほかのレースと詳細については、追って告知するとしている。

北米の国際モータースポーツ協会(IMSA)も、今週末セブリング12時間レースをヴァーチャルで90分のシングルクラスiRacing戦で行なうという同様の発表をしている。実際のセブリング12時間レースは今週末開催される予定だったが、11月に延期となった。
「IMSAは、リアルなレース体験をファンとレーサーとパートナーのみなさまにお届けしたいと思っています」とIMSAの会長、ジョン・ ドーナンは述べている。「ほとんどのIMSAのドライバーは、技術を磨き、レースに備えるためにiRacingなどのシュミレーターをふだんから使用しています。今週末はそれを観客のみなさんの前でやることになります。この度、IMSAの忠実なファンの方々に楽しい体験をお届けする機会を与えて下さったiRacingと多くのパートナーに感謝しております」
このレースには、ユナイテッド・スポーツカー選手権とコンチネンタル・タイヤ・スポーツカー・チャレンジのドライバーも参加する予定。レースのもようはiRacingのTwitchチャンネルとYouTubeのiRacing eSports Networkで配信される。

ヴァージン・オーストラリア・スーパーカー・チャンピオンシップもまた、中止となったレースをファンに楽しんでもらうために、ヴァーチャルレーシングシリーズを開催することを明らかにした。やはりiRacingを使用する(昨年のSupercars EseriesのプラットフォームもiRacingだった)。このシリーズは、FOXスポーツ、Kayo Sports、Supercars.com、SupercarsのSNSチャンネル、Twitchで配信される。
ドライバーのラインアップはまだ未発表だが、Penrite Racingのドライバー、アントン・デ・パスカルは参加したいと言っている。
「絶対に参加したいと手を挙げますよ。今ちょっとやってることなので」とアントン・デ・パスカルはSupercars.comで話している 。