世紀の発明王トーマス・エジソンとカリスマ実業家ジョージ・ウェスティングハウス、この2人による壮絶なビジネスバトル〈電流戦争〉を描いた映画『エジソンズ・ゲーム』(4月3日公開)より、エジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)とその秘書インサル(トム・ホランド)が激しい口論を繰り広げるシーンの本編映像が解禁された。
傲慢なエジソンに対し、唯一苦言を呈することができた秘書のインサルは電流戦争のさなか、ウェスティングハウスに起こったある不慮の事故に対し「彼(ウェスティングハウス)に負けたくない一心で事故を利用した」「彼を列車で轢(ひ)いたも同じ」とエジソンに詰め寄る。
だが、エジソンあくまで「私は危険性を指摘しただけだ」「彼はブレーキだけ作っていればよかった」と自身の非を認めることはなく強がるように笑みを浮かべながら答える。しかし「考えを改めてください」と食い下がるインサルに「交流方式は人を殺す!」とエジソンは鬼気迫る表情で声を荒げる。
助言に耳を傾けることもなく、あくまで自身のやり方に固執し続けるエジソンにインサルは「あなたは頭がいいが、私はあなたの“奇跡”よりもその主義に感銘を受けた」「白熱電球の発明者はあなたではない」と言い放ち映像は幕を閉じる。果たして二人の関係はどうなってしまうのか。そして、電流戦争の行方は…。
インサル役のトムは、この印象的なシーンに「ある場面で、インサルが一生懸命(エジソンに)言い返しているところがあるんだ。ちっぽけな僕がベネディクトに、あなたは間違っていると言う。すると、ベネディクトが僕を怒鳴りつけるんだよ。度肝を抜かれすごく怖かった。でも最高の場面になったね」と、役にも関わらず恐怖を感じるほどカンバーバッチの気迫があったことを明かしている。
当初、ワインスタイン騒動により公開延期を余儀なくされていた本作。そこからの復活劇に一役買って出たのは、巨匠マーティン・スコセッシ監督だ。当初のトロント映画祭で披露された本編は、ワインスタイン・カンパニーの強い圧力によってまとめられた、製作陣にとって不本意なバージョンだったという。アルフォンソ・ゴメス=レホン監督の師匠で本作の製作総指揮であるスコセッシ監督は、それを完成版と認めず製作陣による再編集を支援した。監督たちは、超多忙なスター俳優たちを集め再撮影を敢行し、こん身の“ディレクターズ・カット”を完成させ、2年越しの全米公開を成し遂げた。日本では製作陣により正式に監修、許諾されたディレクターズ・カット(インターナショナル版)が公開される。
トム・ホランド、カンバーバッチと激突「度肝を抜かれすごく怖かった」
引用元:オリコン