安田レイ「向いてないんじゃないかと思った」苦悩の年月を経て見えた新境地:インタビュー

引用元:MusicVoice
安田レイ「向いてないんじゃないかと思った」苦悩の年月を経て見えた新境地:インタビュー

 安田レイが18日、3rdアルバム『Re:I』をリリース。本作は昨年11月にリリースした最新シングル「アシンメトリー」を含む全12曲入り、4年ぶりのアルバム。新たなアプローチ満載だったワンマン公演や本作収録曲について、さらにこれからの安田が描くビジョンについて様々な角度からインタビュー。13歳で音楽ユニットの元気ロケッツに参加し、2013年にソロシンガーデビューと、若くして長いキャリアを持つ安田。「向いてないんじゃないかとも思った」と一時は自信を失ってしまった彼女がその苦悩をどう乗り越え、今作の制作に向かったのか赤裸々に語ってもらった。【取材=平吉賢治/撮影=村上順一】 安田レイ「向いてないんじゃないかと思った」苦悩の年月を経て見えた新境地:インタビュー 安田レイ(撮影=村上順一)

未発表曲も披露したワンマンでの新たなチャレンジ

――2月7日のワンマンライブ『Invisible Stars』には、人生初のライブ観戦という方々もいたみたいですね。

 嬉しいです。人生初ライブって一生忘れられない思い出じゃないですか? それに安田レイを選んでくれるのは、なんて光栄なことなんだろうと思います。

――ライブの感触はいかがでしたか。

 幅広い年齢層の方々がきていただけているなと思いました。アニメやドラマのタイアップなどもさせて頂いているので幅広いのかなと思っています。ライブは凄く楽しかったです。ステージに出る時は明るく元気よく、というのが多かったんですけど、今回は今までとはやりかたを変えてクールなスタートにしようと静かに歌い出す感じでした。スタンドマイクも使ったり、椅子に座って落ち着いたシーンも作って。今までの終始盛り上げるイメージとは違って落ち着いた自分を見せていこうという部分もありました。

――色んなスタイルのパフォーマンスが楽しめるライブでした。

 新たなチャレンジができたと思います。久しぶりに大きくて良い音響の環境で純粋に音楽を楽しませて頂きました。それこそ小学生の頃のようなピュアな気持ちで「歌うことが好きなんだな」と。2019年は色々揺れ動いたというか、歌から離れたいと思ったり「向いてないかも…」とか思う瞬間もあったんです。でも、ライブをするとその気持ちがどこかに飛んで行くというか。やっぱりこれが一番自分らしいし居場所だと思えました。でも始まる前は不安で(笑)。

――かなり緊張を?

 緊張し過ぎてステージの横で飛び回っていたんです。ドラマーの方から「大丈夫だよ。今日来てくれている人はみんなレイちゃんが好きで来ている仲間だからね。踊ろう!」って言われて(笑)。

――クールに出てくる寸前は踊っていたのですね(笑)。ライブではラストに「Blank Sky」という未発表曲を披露していましたね。

 あれは今のところ音源化する予定がない曲なんです。ライブでしか歌わなくて、ライブでどんどん進化していくような曲があってもいいかなと思ったんです。あの時はピアノだけだったけど、バンドメンバーと一緒にアレンジしたら雰囲気も変わると思うし、楽しみながら育てたい1曲かなと思います。

――凄く素敵なテイクでした。

 実は本当に緊張していて(笑)。照明も暗い中でその日のキーボーディストのセットで弾いたので、椅子の角度から何から家で練習していた環境と違うから鍵盤が鍵盤に見えなくなって…曲はスローに始まったけど、あれは迷いが凄いからああなったんです。

――雰囲気抜群なスローな導入でいいなと感じていましたが、実は探っていたと(笑)。

 演出風にやっているよというスタンスでやりました(笑)。

――完全に狙った演出だと感じていました。あの感じは凄く良かったです。

 「こういう曲だ!」って思いながら弾いていました(笑)。