東出昌大「日本人に生まれてよかった」愛する三島由紀夫のドキュメンタリー映画を語る

引用元:TOKYO HEADLINE WEB
東出昌大「日本人に生まれてよかった」愛する三島由紀夫のドキュメンタリー映画を語る

 映画『三島由紀夫 VS 東大全共闘 50年目の真実』のトークイベントが17日、都内にて行われ、本作ナレーターの東出昌大と豊島圭介監督が登壇。東出は以前から愛読する三島由紀夫の魅力などについて、豊島監督とにこやかに語り合った。

 1968年、稀代の天才作家・三島由紀夫と、東大全共闘の討論会の全貌を記録した初公開映像を、元関係者や三島の知人、三島文学を愛する文学者らのインタビューを交えて伝える衝撃のドキュメンタリー。東出がナレーターを務めている。

 10代の終わりごろに三島作品と出会い魅了されたという東出。豊島監督が「これまでドキュメンタリーを撮ったこともない僕になぜ監督を、と思ったのですが、三島の関係者や思い入れがある人ではなく何もバイアスがかかっていない視点で作りたいという話だったので」と話すと東出が「豊島監督が、元・東大全共闘の方と知り合いだったり、実際に(討論会が行われた東京大学・駒場キャンパスの)900番教室に通われていたこともありますよね」と水を向け、豊島監督が「当時はそのことを知らなくて、駒場キャンパスの有名人といったら(付近を散歩していた)ジャイアント猪木さんくらいだった(笑)」と会場を笑わせるなど、にこやかな雰囲気で三島トークが繰り広げられた。

 ナレーションを務めた東出について豊島監督は「お会いしに行ったとき、すでに“僕もあの討論会の本は読んでいますから”と言っていて、これは相当だな、と。本作のナレーターとしての資格というか、誰にもまねできないものを持っているのが東出くんだと思いました」と話し、さらに「対象を理解したうえで距離感を出していて、こういうナレーションのやり方があるんだと、現場で東出くんに教えてもらいました。映画が生まれ変わるような感じがしてびっくりしました」と絶賛した。

 もしこの場に自分がいたら、と質問された東出は「三島に圧倒されて心酔していたと思います。近くにいて、同じ空気を吸って感化されたいと希望したと思う」と語り「以前、三島原作の舞台をやったとき、イギリス人演出家が、英語だと細かな解釈がいまひとつできないとおっしゃっていて、それを聞いて、日本語を話す日本人でよかった、日本に生まれてよかったと思いました」と、三島への思いをいちずに語った。

 また女優・唐田えりかとの不倫発覚後、初めてマスコミの前に公に登場した東出は急きょ、イベント終了後に囲み取材に対応。報道陣からの「今後(妻の)杏さんとはどうしていきたいか」「杏さんはどんなことを言っているか」といった質問には「この場で答えることで妻を傷つけてしまうかもしれないので申し訳ないのですがお答えできません」と繰り返しながらも、離婚協議などについては「具体的なことは何も決まっていない」と明かし「(杏には)裏切ってしまって申し訳ないと伝えました。毎日、妻に対してまた子供に対して申し訳ないという気持ちでいます」と現在の思いを語っていた。

 映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』は3月20日より全国公開。