引きこもり肥満児がヴィジュアル系、そして売れっ子エステティシャンに変貌…その逆転人生とは?

引用元:オリコン
引きこもり肥満児がヴィジュアル系、そして売れっ子エステティシャンに変貌…その逆転人生とは?

 幼少期は引きこもりの肥満児。一念発起してヴィジュアル系バンドでデビューを果たし、今では売れっ子エステティシャン。そんな異色すぎる経歴を持つのが、ヒィロさんだ。彼は一体、どんな逆転人生を歩んできたのか? 「ネガをポジに変えられる」という信念のもと、メソッドを編み出し、“エステ界の異端児”となるまでを聞いた。

【写真】ギャップがすごい!「引きこもりおデブちゃん」からの「ごりごりヴィジュアル系」…ヒィロさんの華麗なる変身ぶり

■不登校の「おデブちゃん」が、まさかのヴィジュアル系バンドでデビュー

――引きこもりの肥満児だった幼少期から、ヴィジュアル系バンド、そして売れっ子エステティシャンという異色の経歴をお持ちのヒィロさん。一体どんな人生を歩んでこられたのでしょうか?

【ヒィロ】勉強熱心な家族のもとで育てられた僕は、そのストレスを食べることで解消し、小4のころには見事なおデブちゃんと化したんです。太っていることでいじめられるようになり、それから4年間ほど学校に行かず、ひたすら家にこもって膝を抱えているような日々を送っていました(笑)。そんな中、偶然テレビで観たヴィジュアル系バンドに衝撃を受けて、「僕もヴィジュアル系バンドマンになる!」と決意し、まずは外見から変わらなくてはと、中3の半ばごろから本格的にダイエットをはじめたんです。

――ダイエットと同時に、不登校も解消したそうですね。

【ヒィロ】「バンドを組むためには高校に行かなければ」と思い、過去の僕を知らない東京の高校に進学しました。高2でバンドを組み、2011年にはメジャーデビューしたのですが、ちょうど東日本大震災と重なった時期で…。僕らは音楽で希望を伝えようと思っていたのに、実際には何もできていない無力感を感じましたね。当時、僕はひたすらカッコつけて自分を飾っていたのですが、そのときにプライドを捨てて、周りの人たちに太っていたこと、不登校だったことを隠さずに伝えたんです。

――反応はどうだったんですか?

【ヒィロ】驚きつつも、そんな自分を受け止めてくれて。ファンの方にも公表したんですが、想像以上に共感の声をいただいて、自信につながりましたね。

■バンド時代、メイクや写真修正で「自分は劣化しないと勘違いしていた」

――バンド活動の最中に美容に目覚めたとか。

【ヒィロ】25歳の頃、改めて自分の顔を冷静に見て「うわっ、老けてる!」とショックを受けたんです。メイクや写真修正でビジュアルを自由に操れていたので、自分は劣化しないと勘違いしていたみたいで。でもそのひどい状態だと、人に夢や希望を与えられない、自分が手本にならなければ! と美容に興味を持つようになりました。SNSでも美容のことを発信したりしていたので、30歳を過ぎたころにはすっかり僕の美容好きキャラも定着していましたね。

――そして、バンドの解散を機に本格的に美容の道へと。

【ヒィロ】さすがに、32歳でニートはパンチあるなと思って(笑)。ずっとバンドしかやってなかったので、まずは資格を取ろうと、半年間で20個ぐらいひたすら資格をとりまくりました。その後は、芸能プロダクションで会社員をしながらインストラクターの資格を取り、半年後には会社を辞めて、表情筋を鍛えるセミナーを行うようになりました。そのとき、直接施術することの楽しさを知って「じゃあ、僕がお店を開けばいいんだ!」と思いたち、数ヵ月後には自分のエステサロンを渋谷にオープンしていました。

――すでに波乱の半生ですが、学ぶことも多かったのでは?

【ヒィロ】バンド時代の僕はかなり尖っていたので、その頃を知る人は今の僕を見たらビックリするかもしれません。当時僕は、不満があると文句を言うような人間で (笑)。そんなんだから、バンドが解散するとともに一斉に人が離れていってしまったんです。でも、社会人経験をしたことでそれまでの自分を反省し、いろんな面で成長することができたのかな。離れていった人も、時間をかけて少しずつ戻ってきてくれました。