デジモン声優・坂本千夏「慣れない」アグモン役20年 “成功”繰り返さない進化論

引用元:オリコン
デジモン声優・坂本千夏「慣れない」アグモン役20年 “成功”繰り返さない進化論

 1999年3月から2000年3月まで放送されたテレビアニメ『デジモンアドベンチャー』。その20年ぶりの完全新作アニメーションとなる『デジモンアドベンチャー:』が、4月5日から毎週日曜午前9時よりフジテレビなどで放送される。先日、都内スタジオで第1話の収録が行われ、八神太一役の三瓶由布子、アグモン役の坂本千夏にインタビューを実施。三瓶は「デジモン世代なので、役作りにおいて個人的な感情を抑えるのが大変でした」、坂本は「アグモンを20年間演じてきた実感がないんですよ。『慣れる』ことがないので、今でも緊張します」「(演技において)良かったことを繰り返したくない。それは、進化をしていないと思うからです」などと語り、デジモン作品に対するそれぞれの思いを明かした。

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■デジモン世代の三瓶由布子「感情を抑えるの大変」 役作りは私情との葛藤

 『デジモンアドベンチャー』は、97年6月に発売し累計800万個以上販売した携帯ゲーム「デジタルモンスター」を発祥としたアニメ。異世界デジタルワールドに突如放り出された小学生の太一を含めた8人の“選ばれし子供たち”がデジモンと出会い、仲間とともに成長する過程を描いたストーリー。当時としては珍しい、インターネットやデジタル世界を舞台にした設定が話題となった。

 新作は、第1作と同じく主人公は小学生の太一で、その仲間とパートナーデジモンによる新しい物語となり、時代背景も考慮しながら、デジタルワールドと現実世界がより近づいた今、完全新規ストーリーで届けられる。

 太一役を務めるのは『BORUTO-ボルト-』うずまきボルト役、『キャプテン翼』(第4作目)大空翼役など多くの少年役を担当してきた三瓶。出演が決まった時の心境は「初めて八神太一役をやらせていただくことを聞いた時に『どうなるのかな?』という不安やプレッシャーはありました。第1話は『千夏さんのアグモンの声を聞いたらできる』と、とにかく飛び込む気持ちで挑み、今は地に足が着いた感じです」と収録を終え安堵の表情。

 だが「私はいわゆるデジモン世代なのですが、業界的にも今回のスタッフさんも同じ世代が多い。千夏さんのアグモンの声を聞いたらどうしても自分のミーハーな部分、子どものころの気持ちが出てきてしまうので、それを抑えるのが大変でした(笑)。感動してしまう自分を抑えて、まっさらな気持ちで太一が初めてアグモンと出会う新鮮な驚き、表現をするようにしていました」と個人的な感情が出そうになり大変だったと照れ笑い。

 一方、20年アグモンを演じてきた坂本は新しいパートナーとなった三瓶の声を聞き「男らしかったですよ」とイジリながらも、「第1話の収録はどの作品も緊張するのですが、実はアグモンを20年間演じてきたという実感がないのです」と意外な発言。

 「私はなぜか、どの役に対しても新しい気持ちで挑むことができるんです(笑)。『慣れる』ということがないので、だからこそ同じ役でも緊張することができますし、新しい発見もあるのでいつも楽しめています」と長く続くシリーズでアグモンの声を担当しても常にフレッシュな気持ちで挑んでいると説明した。

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