川口春奈、『麒麟がくる』帰蝶は「間違いなく、自分を成長させてくれる役」

川口春奈、『麒麟がくる』帰蝶は「間違いなく、自分を成長させてくれる役」

 現在放送中のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』で、美濃の守護代・斎藤道三(本木雅弘)の娘であり、尾張の織田信長に嫁ぐ帰蝶(のちの濃姫)を演じている川口春奈。初大河への思いや周囲からの反響、帰蝶という役へのアプローチ方法を語った。

【写真】美しい…帰蝶を演じる川口春奈

■初大河 スケールの大きさに驚き

 着物やカツラをつけての芝居、さらに所作など、“時代劇”は、演技力プラスアルファのものが要求される。川口は時代劇初挑戦であり、そのプレッシャーは計り知れないものであると容易に想像できるが、スタッフ・共演者はとてもいい雰囲気でバックアップしてくれているという。

 特に明智光秀演じる主演の長谷川に対しては「クランクイン前から温かい言葉をかけていただき、撮影に入ってからも気にかけてくださっています」と感謝を述べると「どんなときでも穏やかに現場にいらっしゃるので、すごく安心感があります」と大きな信頼を寄せているようだ。

 現場に入って何より驚いたのは、スケールの大きさ。これまで映画やドラマなど数々の作品の経験がある川口だが「セットもロケも豪華で驚きました」と印象を述べると「いまだにオンエアなどを見ると、すごいところでお芝居をしているんだなと不思議な気分になります」と笑顔を見せる。

 ここまでも夫である・土岐頼純(矢野聖人)が、目の前で実父の道三に毒殺されるなど、波乱万丈な人生を送ってきた帰蝶だが、政略結婚で染谷将太演じる織田信長に嫁ぐことから、その運命はさらに大きく変化する。「帰蝶は激動の時代を生き抜いた女性。芯の強さがあり賢さもある。強くて凛(りん)としている女性を演じてほしいと言われているのですが、どんなときでも、こうした帰蝶の核となる部分はしっかり意識しています」とアプローチ方法を語る。

■帰蝶は「間違いなく、自分を成長させてくれる役」

 一方で、帰蝶は光秀に対して淡い恋心を抱く女性らしい一面ものぞかせる。「織田家に嫁ぐことは帰蝶の宿命であり、本人もそのことは分かっているのですが、どこかで光秀さんには止めてほしいという気持ちもある。台本を読んでいてすごく切ない女心だなと思いました」。

 帰蝶と同じく光秀に恋心を寄せる門脇麦演じる駒とのシーンも序盤の見どころの1つだ。「同じ人に思いを抱く2人ですが、台本を読んでいると、そこにはライバル意識というよりは“叶わぬ恋”という共通の思いでつながる関係性が見えてきます。その意味で、普段の帰蝶とは違う素を出すことができるのが駒ちゃんと一緒にいるときだと思います」と語っていた。

 川口が大河ドラマに出演すると発表されてから、家族や友人からも「観るね」という声をたくさんもらい、その反響の大きさを実感している。

 それだけに「間違いなく、自分を成長させてくれる役だと思うし、何もかもがチャレンジです」と気合十分で撮影に臨んでいる。続けて川口は「頑張って一生懸命役を演じるだけなのですが、終わったとき、結果的にスキルアップして、いろいろなものが吸収できていれば、すごく幸せなことだと思います」と意気込みを語っていた。 

 NHK大河ドラマ『麒麟がくる』はNHK総合にて毎週日曜20時、NHK BSプレミアムにて18時、BS4Kにて9時より放送。