スーパー戦隊最新作『魔進戦隊キラメイジャー』が持つ、「懐かしさ」と「新しさ」

引用元:マグミクス
スーパー戦隊最新作『魔進戦隊キラメイジャー』が持つ、「懐かしさ」と「新しさ」

 令和初のスーパー戦隊『魔進戦隊キラメイジャー』の第1話「魔進誕生!」(脚本:荒川稔久・監督:山口恭平)が、2020年3月8日(日)に放送されました。『キラメイジャー』はどこか「懐かしさ」や「安心感」を感じさせる作風です。では、どのような部分に懐かしさを感じるのか見ていきましょう。

豪華な声優陣、EDのダンスも注目、『キラメイジャー』第1話

 まずキラメイジャーのメンバーカラーですが、シリーズ第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975年~1977年)と同じ色が採用されています。現在放送中の『仮面ライダーゼロワン』も、仮面ライダー1号と同じバッタのモチーフを採用しており、令和初のスーパー戦隊シリーズ、仮面ライダーシリーズともに原点回帰を思わせるものとなっています。

 キラメイジャーの相棒となる、しゃべる乗り物「キラメイ魔進」は、『炎神戦隊ゴーオンジャー』(2008年~2009年)に登場した「炎神」の設定と共通しています。敵であるヨドンヘイムが「輝きや美しさを嫌う闇の帝国」という設定も、同じく『炎神戦隊ゴーオンジャー』の敵ガイアーク、『電子戦隊デンジマン』(1980年~1981年)のベーダー一族と似ています。『キラメイジャー』の情報解禁時に、『ゴーオンジャー』を思い出した方も多かったのではないでしょうか。

 また、ヨドンヘイムの幹部クランチュラは口元を露出していますが、アクションを神尾直子氏、声を高戸靖広氏がそれぞれ担当しています。顔を露出しているのに声は別の人物が担当しているキャラクターというのは過去にも例がありましたが、近年の作品ではあまり見られず、恐らく『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992年~1993年)のトットパット以来の登場だと思われます。

 その他にも、第1話には『救急戦隊ゴーゴーファイブ』(1999年~2000年)の第1話を想起させる場面が登場し、続く第2話では最後に加入したレッドがリーダーに選ばれるという『百獣戦隊ガオレンジャー』(2001年~2002年)を思わせる展開があるようです。

 このような過去のシリーズと共通する設定や、オマージュとも取れる描写の頻出が、『キラメイジャー』が持つ「懐かしさ」の正体でしょう。