新型コロナウイルスの影響でヨーロッパ全域の映画館チェーンが閉鎖に

引用元:IGN JAPAN
新型コロナウイルスの影響でヨーロッパ全域の映画館チェーンが閉鎖に

ヨーロッパ各国で展開している多くの映画館チェーンは、現在蔓延中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックへの懸念により、閉鎖に追い込まれた。
ハリウッド・リポーターによると、スペインのペドロ・サンチェス首相による3月13日(金)の非常事態宣言を受け、同国の主な映画館チェーン――CinesaやGolem、Kinépolis、Yelmoなど――は同日より営業を停止。スペインは現地時間の金曜日までに、4200人以上の感染者が確認され、死亡者数も120人を超えた。

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フランス政府は金曜日に100人以上の集会を禁止し、各種イベントに対する規制を強化。ハリウッド・リポーターによると、フランス映画館協会は入場者を100人以下に制限する場合に限って、劇場は営業を続けられると発言したという。イタリア政府は同様な対策を実施したのち、イタリア全土に移動制限措置をとり、全国を事実上封鎖した。その影響で同国の映画興行収入が60%以上も下落している。
ドイツ政府はフランスと同じような全国規模の政策を執行していないが、いくつかの地方自治体はその管轄内にある映画館の閉鎖を決定した。それらにはビーレフェルトやボン、カッセル、シュトゥットガルトなどが含まれる。
現時点で全国の劇場を閉鎖したヨーロッパの国はイタリアとポーランド。ハリウッド・リポーターによると、イタリアとポーランドの映画館は少なくとも2週間は営業停止となっている。デンマークとノルウェー、ギリシャも両国に追随し、国内の劇場に対して2週間の閉鎖を命じた。

COVID-19の影響で大量の劇場が閉鎖に追い込まれたヨーロッパの映画興収は大打撃を受けると見られている。一方、ハリウッドではディズニーが実写版『ムーラン』やホラー映画『ニュー・ミュータンツ』の公開延期をアナウンスした。ジェームズ・ボンド最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』も延期され、新しい日本公開日は11月20日になった。
エンターテインメントの分野で、新型コロナウイルスへの懸念により悪影響を受けているのは映画業界だけではない。米カリフォルニアのディズニーランドやフロリダ州オーランドのディズニー・ワールド、フランスのディズニーランド・パリ、米ユニバーサルスタジオハリウッドなどのテーマパークも閉鎖になった。世界最大のビデオゲーム見本市である米ロサンゼルスのE3もキャンセルされた。
COVID-19については、パンデミックの影響で延期された映画をまとめている随時更新の記事や、IGN JAPANのメンバーが1時間にわたってゲーム業界への影響について議論している動画番組もチェックしてほしい。 Wesley Leblanc