日テレ・後呂有紗アナ、作り手の体温が伝わるアナウンサーに…天皇陛下パレード実況をきっかけに進化

引用元:スポーツ報知
日テレ・後呂有紗アナ、作り手の体温が伝わるアナウンサーに…天皇陛下パレード実況をきっかけに進化

 アナウンサーの素顔に迫る「Ho!送局の華」。今回は日本テレビの後呂有紗アナウンサー(25)。「ZIP!」(月~金曜・前5時50分)のショービズ担当、「Oha!4 NEWS LIVE」(月~金曜・前4時)の木曜メインキャスターとして、日テレの朝をさわやかに彩っている。昨年11月には天皇陛下のパレード「祝賀御列の儀」の実況チームに抜てき。少しずつ成長を実感しながら自分なりの表現を追い求めている。(宮路 美穂)

 後呂アナは入社1年目の秋から担当している「ZIP!」でショービズ(エンタメ)コーナーを担当。「今では後輩も入ってきて、教えてもらってきたことを伝えていく側になりました。情報に加えて、プラスアルファの部分も少しは考えられるようになりましたし、原稿の言い回しや言葉のニュアンスなど自分から提案できるようになってきました」と成長を感じている。サポート役として、総合司会の桝太一アナ(38)らとは言葉を交わさずとも、目線から予測して自然と体が動くようになったという。

 ときには、個別インタビューで芸能イベントの取材に赴くことも。「『ZIP!』は番組初期から積み重ねてきた個別取材の素材がある。いろんな(聞き手の)人の目を通して共有してきたものが財産となっていると思います」。昨年9月、ジャニー喜多川社長のお別れの会も取材で訪れ「アイドルを引退された方から、これからデビューする方まで、誰もがかけられた言葉や思いを持っていられた。一人ひとりに思いを残した方なんだと、真実味をもって感じることができました」。

 昨秋からは「Oha!4」の木曜のメインを任されている。「今まで桝さんが簡単そうにやっていたことが、どれだけ難しいかを思い知らされました」。報道局制作の「Oha!4」は、VTRの受け方など、ある程度、後呂アナの裁量で決めることも多いといい「より、生のニュースをお届けしている感覚があります」。何を、どのように伝えるべきなのか、という問いを自分自身に投げかけ続けている。

 入社3年目で迎えたこの1年、忘れられない現場がある。昨年11月10日、祝賀御列の儀の実況アナウンサーのチームに最年少メンバーとして加わった。「これまでは、制作側が『この原稿をこう読んでほしい』と用意したものをいかにアレンジできるかという取り組み方でしたが、パレードの実況は原稿もありませんし、自分が何を話すか、どこをピックアップして、どんなトーンで話すか。自分で全部しなければいけない仕事でした」

 1か月間の準備期間、皇室担当の記者への取材や皇室関連の書籍などを読みふけり、徹底的に準備をした。担当したのは官庁街。「桜田門前から国会へと続く坂道で、かつて外務省で活躍されていた雅子さまが、キャリアを切り替えてもなお『国のために』『国民のために』という信念を貫かれているお姿を唯一、紹介できる場だと思いました。放送に言葉を乗せる意味や、考える道のり。すべてを経験できた仕事でした」と、かけがえのない時間だったと感じている。

 アナウンサー生活は4月から4年目に入る。学生時代から大尊敬している黒柳徹子(86)が、かつて著書で述べた「自分の番組を誰よりも好きでいないといけない」という言葉の通り「いま、全部の番組で人に恵まれていて、本当に大好きです」と充実の表情を浮かべる。「入社前は、テレビってどこか機械的なものだと思っていましたが、今はすべて人の手で作られていて、とっても温かいものなんだと心から思います」。作り手の体温が伝わるようなアナウンサーとして、今後も進んでいくつもりだ。

 ◆後呂有紗(うしろ・ありさ)

 ▼生まれ・経歴 1994年4月、東京都生まれ。25歳。
 ▼入社 日本女子大文学部卒業後の2017年に入社。同期に伊藤大海、伊藤遼、佐藤梨那アナ。
 ▼中居正広と共演中 「新・日本男児と中居」(金曜・深夜0時半)の進行役も務める。初のバラエティーだったが「当初、入り方も分からず何もできない状態だった私に、必ずアイコンタクトをくれたり、さりげなくきっかけをくれて、成長できるよう種をまいてくださった。本当に優しい方です」
 ▼特技 3歳から20年間続けたクラシックバレエ。現在もレッスンに定期的に通う。
 ▼せんべい愛 幼少期から大のせんべいフリーク。「お米の味がしっかり感じられるものが好きです」。イチ推しは「おこげタイプ」だとか。 報知新聞社