桂小文枝、コロナ余波で２０本以上の仕事がキャンセルに「春先まで冬眠します」

　落語家、桂小文枝（６９）が２００５年に死去した師匠の五代目桂文枝さんの命日である１２日、大阪市阿倍野区の印山寺に墓参りに訪れた。

　「まだ『お前が小文枝か～』って言うてるんちゃう？　うちの師匠も小文枝という名前を大事にしていたんでね」

　この日で師匠の前名である小文枝を襲名してから１年。「まだ慣れませんわ。昨日もゴルフ場行って、何気なく名前書いていたら『桂きん枝』だった。キャディーバッグのネームもまだ『きん枝』でしたわ」と頭をかいた。落語家仲間からの年賀状も「きん枝」で来たそうだ。

　本来ならこの日はクールジャパンパーク大阪ＴＴホール（大阪市中央区）で、ちょうど１年前から始まった「きん枝改め四代桂小文枝襲名披露公演」の千秋楽だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため延期に。６月５日に同所で振り替え公演を行うことがこの日、決定した。

　新型コロナウイルスの影響で２月末から仕事が２０本以上キャンセルになったそうで、今月はラジオ収録で１日稼働したのみ。「次の仕事も分からへん。春先まで冬眠します」と頭を抱えた。

　自粛ムード一色で再開のめども立たないことに不安が募る。「すべての芸能一切ダメ。逆に自己責任というのはどうなんやろ。消毒とマスクとサーモグラフィーを置いて、来たい人は来てもらったらええんちゃうかなと思うけどな」と持論を展開した。