TBS深夜ドラマ「死にたい夜にかぎって」で光る賀来賢人のカメレオンぶり

TBS深夜ドラマ「死にたい夜にかぎって」で光る賀来賢人のカメレオンぶり

「ドラマのTBS」の復活か。

 1月期の連ドラ視聴率レースでは、天海祐希(52)主演の「トップナイフ-天才脳外科医の条件-」(日本テレビ=土曜夜10時)が初回首位だったが、それを竹内涼真(26)主演の「テセウスの船」(TBS=日曜夜9時)が抜き去り、上白石萌音(22)と佐藤健(30)の「恋はつづくよどこまでも」(TBS=火曜夜10時)がジワジワと追う展開に。

「放送後、ネットで話題に上がるのは『テセウス』の“展開”についてと、『恋つづ』の佐藤の言動に“キュンキュン”する声ですね」(テレビ誌ライター)

 今期のゴールデン・プライム(GP)帯のTBSドラマは調子がいいが、視聴率を意識しない深夜帯にも「注目作がある」と、テレビコラムニストの亀井徳明氏はこう続ける。

「深夜ドラマはテレビ東京の“攻めてる”姿勢が評価されがちですが、TBSの深夜ドラマもかなり攻めていますよ」

 それが、TBSでは2月25日にスタートした「死にたい夜にかぎって」(火曜深夜1時28分、MBSでは日曜深夜0時50分)。

 同作は「爪切男」氏の人気ノンフィクションノベルのドラマ化で、番組HPによると、〈女性に振り回され続けた、どうしようもない男の“実録”〉だ。

 主演は、2018年放送の連ドラ「今日から俺は!!」(日本テレビ)の賀来賢人(30)。高校生時代に学校一の美女から「笑った顔が虫の裏側みたい」と言われ、女性にトラウマを持つ主人公・浩史を演じている。

「その浩史が、“唾液を売る”ことで稼ぐミュージシャン志望のアスカ(山本舞香)と出会ってすぐに同棲。第2話では病んだアスカから首を絞められながらそれを許容する浩史を、“さっきすれ違った中にこんなヤツいるかも”な感じで演じている賀来がいい」(前出の亀井徳明氏)

 アスカ役の山本も、際どいシーンと屈託ない笑顔が好評で、初回放送後にはツイッターでトレンド入り。

「視聴率ではGP帯の1割にも満たないかもしれませんが、数字には表れないインパクトを残しています。“カメレオン俳優”の賀来は、竹内『テセウス』、佐藤『恋つづ』のような、GP帯で分かりやすい女子ウケとは一線を画したところで勝負している。どうしても応援したくなってしまいますね」(前出の亀井徳明氏)

「今日俺」に夢中になったオジサンこそ一見の価値アリだ。