赤木春恵さん、赤裸々に明かした最期…「せん妄」になったことも 一人娘・野杁泉さんとの共著

引用元:夕刊フジ

 昨年11月29日に心不全で亡くなった女優、赤木春恵さん(享年94)の最期が、一人娘、野杁(のいり)泉さん(62)と赤木さんの共著「大丈夫、なるようになるから。」(世界文化社、同(下))で明かされた。

 前半が泉さんの1500日に及ぶ介護の体験記で、後半は赤木さんが生前、口にしていた“語録”の2部構成だ。

 泉さんは今年3月から執筆し、一周忌を前に完成した本を手に「介護で切なくなることは何度もありましたが、涙が出たことはありません。母が心配することはできませんから。今、介護で困っている人の参考になれば」と切り出した。

 2011年から私生活で車椅子を使っていた赤木さんは、15年9月に自宅で転び左足大腿部骨折で入院し、同12月に介護付の施設へ入所。

 赤木さんが「隣の部屋からたくさんの人たちが壁を壊して部屋に入ってきたの。みんなで歌の練習をするのよ」と、幻覚が見えたりする意識障害の一種「せん妄」になったことなどを赤裸々につづり、その時の自らの行動も細かに記している。

 2部では1924(大正13)年に満州で誕生し、第二次世界大戦で日本へ引き揚げてきた赤木さんが折々に話していた“語録”を掲載。二人羽織のような共著を泉さんは「母をちゃんと見送れました」と見つめた。