『パラサイト 半地下の家族』の絵コンテがグラフィックノベルに

ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』の絵コンテが304ページのグラフィックノベルになる。発売日はカンヌ映画祭での初上映から1年の記念日に2日先駆けての5月19日、Grand Central Publishingより出版される。
韓国ではこれまでにも出版されていたものだが、北米での権利はGrand Central Publishingが獲得。同社は、「近年で最高の映画の1つである作品の制作の舞台裏を垣間見ることができ、世界的な現象となった作品を体験するまったく新しい方法」だとこの本について述べている。

このグラフィックノベルには、やり取りされた会話やカメラへの指示、演出メモなどとともに、プリプロダクション段階のポンの手描きのイラストが数多く収められている。出版に際して、韓国語から英語へと翻訳される。
The Hollywood Reporterによると、「ポン監督のイラストから、その脚本と監督の素晴らしさがわかります。それが『パラサイト 半地下の家族』のグラフィックノベルを素晴らしく魅力的な本にしており、最高の映画の1つであるこの作品の制作の舞台裏を垣間見ることができるようになっています」とGrand Central Publishing副編集長のウェス・ミラーは述べているという。
この本には、監督による序文と初期段階のコンセプトアートや撮影現場の写真も収録される予定になっている。読者は歴史的なオスカー受賞作品をより深く理解することができるだろう。

『パラサイト 半地下の家族』は、今年のアカデミー賞で非英語作品では初の作品賞を受賞し、歴史を塗りかえた。そのほか、脚本賞、国際長編映画賞、監督賞も受賞しているが、韓国の映画監督で監督賞を受賞したのはポンが初。ポンはウォルト・ディズニーに並んで、1回で最も多くのオスカーを受け取った監督となった。
IGNの『パラサイト 半地下の家族』レビューでは、「階級間の争いを扱った輝かしいダークコメディ」を制作したポンを「この手の作品ではまさにトップの名監督」と賞賛している。また、IGNでは『パラサイト 半地下の家族』を2019年のベストムービーと過去10年間のベストムービーにも選出した。批評家も絶賛の『パラサイト 半地下の家族』は、HBOでリミテッドシリーズ化することが発表されている。 Adele Ankers