効能、香り、希少系の成分、飲むこともできる!? 入浴剤ソムリエおすすめの入浴剤

引用元:TOKYO FM+
効能、香り、希少系の成分、飲むこともできる!? 入浴剤ソムリエおすすめの入浴剤

さまざまな趣味と娯楽の奥深い世界をご紹介するTOKYO FMの番組「ピートのふしぎなガレージ」。2月22日(土)放送のテーマは「入浴剤」。今回は、入浴剤ソムリエのパラダイス山元さんに「入浴剤の種類や特徴」について伺いました。

── 入浴剤って何種類くらい売っているんですか?

常時買えるモノで200~300種類くらいありますね。例えば、温泉再現系の「登別カルルス」「草津の湯」「湯布院」など各地の温泉をイメージした入浴剤もありますし、「よく温まる」「泡が出てきて肩こりがほぐれる」みたいな機能性を謳った入浴剤もあります。

ただし、温泉再現系の入浴剤はほとんどの場合、本物の温泉から成分を抽出しているわけではなく、あくまでそういうイメージで作られた入浴剤です。それに対して「○○温泉の湯の花」と書いてあれば、温泉の底に沈殿した成分を乾燥させたモノ。温泉地のお土産屋さんで売っていたりします。

── 入浴剤の違いはどうやって見分けるんですか?

パッケージの裏に「浴用化粧料(品)」「医薬部外品」などの表記があります。浴用化粧料は「打ち身捻挫に効く」「肩こりに効く」「疲れが取れる」みたいな効能を言えない決まりです。医薬部外品は厚労省の許可を得て、効能が謳える製品。その区別は入浴剤に入っている成分の量で決まります。

入浴剤の成分は炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムが中心で、成分のだいたい半分くらいを占めています。そこにテレピン油やホホバオイル、椿油などの潤滑系の油成分が入っていると、しっとりする入浴剤になる、という仕組みです。

── 入浴剤といえば香りも重要ですよね

香料は天然と人工でけっこう違いがあります。私の見解としては天然にこだわる必要はありません。人工の香料も、子ども向けのチョコレートの香りや、夏用のいちごミルクの香りなど、最近は何でもありになっていて、それはそれで楽しいものです。

天然の香料はお湯に溶かして10~20分経っても香りが持続するのが特徴です。湯が冷めてから追い炊きしてもまた香るほど。人工の入浴剤だと、湯船に入れたときはすごい香りなんですが、3~4分であらかた気化してしまいます。

── この時期におすすめの入浴剤を教えてください!

北海道の長万部に「二股らぢうむ温泉」という場所があります。ここはニセコスキー場なども近くて外国人に人気の温泉なんですが、炭酸カルシウムを中心に、マグネシウム、鉄分、チタンなどの希少系の金属も入っているので、妙な温まり方をするんです。ここの湯の花が通販で手に入るので、寒い時期はおすすめですね。飲むこともできるちょっと珍しい入浴剤です。

(TOKYO FM「ピートのふしぎなガレージ」2020年2月22日(土)放送より)