四位騎手引退式は無観客で予定通り実施 2月29日の阪神競馬場

引用元:スポーツ報知
四位騎手引退式は無観客で予定通り実施 2月29日の阪神競馬場

 JRAは2月27日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、当面の間、無観客で競馬を開催することを発表した。3月から調教師に転身する四位洋文騎手(47)=栗東・フリー=は阪神競馬場で騎乗する2月29日が現役最終日。最終レース後の引退式は実施が危ぶまれたが、予定通り行われることが決まった。

 JRAサイドから延期の打診もあったが、四位騎手は「(今月末が)自分の中での区切りと考えているので」と予定通りの実施を希望した。無観客競馬に対しては「ファンのことを考えれば仕方がないし、当然の判断でしょう」と感染拡大を抑えるのが最優先と改めて強調。「最後の最後に無観客という初めての経験ができると思って」と前向きに捉えた。

 阪神ではG13勝しているが、心残りは2着が4度ありながら勝てなかった桜花賞。「桜の咲く季節に勝ちたかった。ウオッカ(07年)とレッドディザイア(09年)は勝てると思って臨んだけど、2回とも安藤(勝己)さんにやられたんですよ」と敗戦の記憶の方が鮮明に残っているという。

 “ラスト・デー”は前走でコンビを組み、2勝クラスを快勝したノーブルカリナン(9R)、昨年の日本ダービーにも出走したヴィント(12R)などの手綱を執る。「びっくりするくらい引退するという実感がないし、いつも通り粛々と終えられたら」。07年ウオッカ、08年ディープスカイの日本ダービー連覇を筆頭に、数々の歴史的シーンを彩ってきた名手は、最後まで自然体を貫く。 報知新聞社