「NHKのど自慢」3日間の開催・放送を中止 新型コロナ感染拡大防止で

 新型コロナウイルスの感染拡大防止の一環としてNHKは26日、視聴者参加型の生放送番組「NHKのど自慢」(日曜後12・15)について、3月1、8、15日の3日間の開催・放送を中止することを決め、文書で発表した。

 3月1日は岡山県高梁(たかはし)市の高梁総合文化会館で歌手、大月みやこ、平原綾香がゲスト出演する予定だった。1946年のラジオ放送開始以来、現在は総合テレビとラジオ第一のほかNHK・ワールドプレミアムなど海外でも生放送される看板長寿番組だが、荒天などで中止になった以外はこうした事態は異例だ。

 毎回、全国各地から放送される「のど自慢」は通常、生放送前日に中学生以上を対象に数百人規模の現地予選会が開かれ、その中から本番出場者が決定。さらに、はがき抽選で選ばれた本番会場にも大勢の人が集まる。2日間に及ぶ大規模イベントとあって、共催の地方公共団体などと中止するか否か、慎重に協議を進めてきた。

 なお、3月8日は山形・米沢市市民文化会館、3月15日は長崎・諫早文化会館の予定だった。代替公演はないという。同局では前日の25日、新型コロナウイルスの感染拡大防止の基本対策を文書で発表。それによると、当面26日から3月15日まで、全国各地で開催予定の公開番組は観客を入れずに開催か中止・延期するとしており、今回もそれに基づいた対応となった。