米津玄師、新型コロナ影響でツアーの宮城・三重公演を中止「あまりに無力であると忸怩たる思い」

　シンガー・ソングライターの米津玄師が２６日、新型コロナウィルスの感染拡大を受け、コンサートツアー「米津玄師　２０２０　ＴＯＵＲ／ＨＹＰＥ」の今月２７、２８日の宮城セキスイハイムスーパーアリーナ公演と３月７、８日の三重県営サンアリーナ公演を中止することを発表した。

　公式サイトで「２月２４日、政府および専門家会議にて、今後２週間が拡大防止の重要な期間として位置付ける方針が発表されました。これを受けて、感染予防および拡散防止のために、約２週間に渡って公演を開催しないことを決定致しました」と報告。「当公演を楽しみにお待ち頂いていたファンの皆様に対し、このような結論を出さざるを得ない判断となってしまい大変申し訳なく思っております。２週間後に予定されている大阪公演以降は、現段階で実施させて頂く方向で準備を行っており、今後も状況を注視しながら対応を進めて参ります」とし、中止公演についてはチケットの払い戻しを行うとした。さらに「現段階におきましては、中止か延期に関しての判断が未定となっております。今後の国内情勢により、振替公演が困難となる可能性もございますが、年内を目処に追求していく所存です」と示した。

　また米津も自身にＳＮＳを通じてコメントを発表。「自分としては待ってくれている人がいるなら、それが一人きりだとしてもやりたいけれど、生命に関わる可能性があり、未曽有の出来事による混乱が生じている以上、少なくともこの２週間のうちに開催される４公演は、中止もしくは延期とさせてください」とつづった。

　また「自分は頻繁にライブ公演を行うミュージシャンではないので、今回にツアーもチケットが入手困難な状況になってしまい、それでも楽しみにしてくれていたみんなを残してこんな事態になってしまったことが残念でなりません」吐露。「音楽は人の心に作用するもので、誰かの明日を生きる糧になるかもしれないけれど、今回の様なケースを前にしてあまりに無力であると忸怩たる思いでいます」と明かした。

　そして「どうか心身共に健やかであれるように、必要最低限に感染予防は欠かさずに日々を過ごしてください」と呼びかけ、「混乱に乗じた悪質なデマや差別的表現に加担してしまわないよう、僕らだけでもなるべく冷静に努めましょう。不安が去った後、お互い晴れやかにまた会えますように」と結んだ。 報知新聞社