小池栄子、大泉洋との再共演熱望「あなたと番組したい。朝の10分でもいいから」

引用元:AbemaTIMES
小池栄子、大泉洋との再共演熱望「あなたと番組したい。朝の10分でもいいから」

 太宰治の未完の遺作が、喜劇として生まれ変わった、『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』が全国公開中。2月23日、丸の内ピカデリーにて感謝御礼舞台挨拶を執り行い、大泉洋、小池栄子、成島出監督が登壇した。

 原作は、鬼才・ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させた戯曲「グッドバイ」。観客を笑いと多幸感で包み、第23回読売演劇大賞最優秀作品賞に輝いた。

 なぜか周囲の女たちが好きになってしまうダメ男・田島周二を大泉洋、ガサツで小汚いけれど実は美人なパワフル女・永井キヌ子を小池栄子が演じ、劇中では嘘(にせ)夫婦に。そんな嘘夫婦が別れを告げに行く愛人役は、クールな女医・大櫛加代を水川あさみ、挿絵画家の水原ケイ子を橋本愛、儚げな花屋の青木保子を緒川たまきが、それぞれ生き生きと演じる。更に、離れて暮らす妻・田島静江を木村多江、田島を尊敬する編集部員・清川伸彦を濱田岳が演じ、“嘘(にせ)夫婦”の計画を提案する作家・漆山連行役として松重豊が出演する。

 成島監督の無茶ぶりエピソードについて小池は、田島がキヌ子を口説こうとし二人で格闘するシーンで「この場面で徐々に恋心が芽生えるから、キヌ子のカラス声を白鳥(の声)にして」と演出されたが、正直困惑したと語った。そんなカラス声について聞かれた成島監督は「太宰治の原作にカラス声と書いてあるから色々試行錯誤して作り上げたこのカラス声は一生の思い出」と回顧。

 続けて大泉も「僕もこのシーンで犬のように腰を振ってくれと言われたり、水川あさみさんとのシーンでお腹を触られた時にハッと(恍惚の表情を)してって言われたり、変態めいた演出があった」と想像していたモテ男役とは違う演出にボヤいてみせた。

 本作のプロモーションで印象に残っていることの一つに、名古屋でのキャンペーンをあげた大泉は「夕方の舞台挨拶を終えて、車で1時間半かけて岐阜にジビエを食べにいった」と驚愕のエピソードを語り、「それに付き合ってくれる女優さんは、小池さんぐらいじゃないかと思った」と感謝の気持ちを垣間見せた。名古屋キャンペーンに参加できなかった監督は「僕もジビエ食べたかった。でも北海道キャンペーンですごく大きなカニとプリプリのホタテを食べて、本当に幸せだった」と満足げに語った。

 最後だから言える、互いに“グッドバイ”してもらいたいことについて小池は「様々な番組で大泉さんに数々の暴言を吐きました。でもあれは、女優・小池栄子ではなく、バラエティタレント・小池栄子として場を盛り上げるために言ったことでもあるので、記憶からグッドバイしてほしい」という回答に大泉は大爆笑。続けて小池は「わたし、大泉さんのこと大好きですから。本当にあなたと番組したい。朝の10分でもいいから」と猛アピール。

 それに対し大泉は「あなたと朝の10分はめんどくさいね」と照れ気味に答え、プロモーションで一緒に出た朝番組のことを思い出し、「あなたの無茶ブリのせいで、僕のMCの評判は下がったんですよ」と抗議。すかさず小池は「じゃあ私がMCで、毎回ゲストにくるっていうのは?<今月の洋ちゃん>みたいな」と仲睦まじく、夢を語った。

 一方、大泉は小池にグッドバイしてもらいたいことについて、「僕はないですね。今のままで素晴らしいと思うから」と100点満点の回答。しかしMCから「それを小池さんの目を見て言ってあげてください」と促されると、「マダムタッソーの蝋人形みたいに睨んでくるんですけど・・・」と戸惑い、「小池さんと写真を撮ることがいっぱいあったんですけど、すぐ僕のことを睨むんですよ。これ、グッドバイしてほしい」と語ったが、その回答にイマイチ場内が盛り上がらなかった様子を見た小池に「あまり跳ねなかったですね」とツッコまれていた。

 最後に、小池は「舞台でやった同じ役を、映画で演じ切るのは本当にチャレンジだと思っていたし、どのように受け入れられたかまだ不安はありますが、この座組みに入れたことが嬉しい」と感慨深げにコメント。大泉は「実は、映画ではコメディをあまりやってこなかったので、本当に楽しかった」と意外な事実を語り、「数年後に、監督にまたコメディを撮っていただいて、期間限定の小池さんとの夫婦漫才のような掛け合いをまたやりたい」と互いに再共演を願いながら、仲睦まじい“嘘夫婦”の、最後の舞台挨拶は幕を閉じた。

ストーリー

 戦後の混乱から復興へ向かう昭和のニッポン。文芸雑誌の編集長の田島周二は、気がつけば何人もの愛人を抱える始末。このままではいけないと愛人たちと別れる決心をしたものの、優柔不断な田島は、彼女たちを前にすると別れを切り出すことができない。困り果てた田島は、金にがめつい担ぎ屋・キヌ子に、女房を演じてくれと頼み込む。そう、キヌ子は泥だらけの顔を洗うと誰もが振り返る女だったのだ。男は、女と別れるため、女は、金のためー。こうして、二人の“嘘(にせ)夫婦”の企みが始まった。