40年余の歴史を持つガンダムシリーズにおいて、“ガンダムファン”となる入口はアニメだけでなく“ゲーム”の存在も大きくなっているという。今回、スマホゲーム『ガンダムブレイカーモバイル(以下、ガンブレ)』のPVに触発され、アニメシーンを再現したヴィネット(ミニジオラマ)を制作したトップモデラー・山田良太氏を取材。ガンダムシリーズにおける“強化人間”の悲哀や、来年35周年を迎える“ガンダムゲーム”の原体験について聞いた。
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■“ミキシングビルド系”の機体は「どのパーツ?」と考えるのが楽しい
――本機体を再現しようと思った理由を教えてください。
【山田良太】YouTubeで『ガンブレ』のPVを見た際に、ガンダムアルテミスと対峙するカッコいい構図に痺れました。さらに、一見サイコ・ガンダム風なんだけど、各部位にサイコ・ガンダムMk-IIやクィン・マンサのパーツが使用された“ミキシングビルド系”の機体。純粋に「どのキットパーツを使っているんだろう?」って前のめりになって見ちゃいました。
――使用したキットを教えてください。
【山田良太】1/144 HGサイコ・ガンダムを基本に、二の腕はMGキュベレイを使用。バインダーはクシャトリヤのものから作りましたが、ほとんどフルスクラッチしたものを原型としています。頭部と背中のスタビライザーのようなパーツはGFFメタルコンポジットの頭部をレジンで複製。バックパックや腕は、ジャンクパーツやプラ板やパテの組み合わせで原型を作り再現しました。
――制作において苦労した点はありますか?
【山田良太】バインダーの原型制作でしょうか。この手の作業は好きなのですが、出来上がってきた原型を仮組み中の本体と合わせてみると、実は大きさが足りなくて…(苦笑)。致し方なくあらためて原型にノコを入れて、サイズを大きくする、という作業が発生した時はゾッとしました。
――こだわった部分はどこでしょうか。
【山田良太】アニメシーンに見えるように背景を当てて撮影したことです。僕が毎週末開催している模型制作交流会『プラモつくろーぜ会』では撮影ブースにいくつもの“背景パネル”を用意しいます。プラモが出来た方はそこで好きな背景で撮影が出来るのですが、率先して僕もやってみました。
――本作で特に気に入っている点はどこですか?
【山田良太】1/144スケールとは言え、サイコ・ガンダムベースで制作していたので、大物を作っている感じを味わいながら作ったところでしょうか。仮組みをしているとだんだん目の前で迫力を出し始めたので、そうなってくるとワクワクが止まりません。
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引用元:オリコン