小痴楽、伯山に続く! A太郎、鯉八、伸衛門の個性豊かな3人が5月に真打ち昇進

引用元:スポーツ報知

 5月に真打ちに昇進する落語協会の落語家・昔昔亭A太郎(41)、瀧川鯉八(38)、伸三改め桂伸衛門(37)が20日、東京・浅草ビューホテルで会見を開いた。

 3人は、昨年9月に真打ち昇進した柳亭小痴楽(31)、現在真打ち昇進披露興行中の講談師・神田伯山(36)らと同期11人のユニット「成金」を結成し人気を博していた。「成金」の名付け親のA太郎は「2人はすごいんで、何とか追いつけるように。みんなライバル意識が強い。(自分は)新作と古典の両方をやるのが一つの武器」と語った。鯉八は「2人は二ツ目の段階で世の中に出て活躍した。僕は真打ちの披露目がチャンスだと思って、面白いと思っていただけるように…。新作落語だけやっているのは僕だけのなので、血へどを吐いて落語を作っていきたい」と話した。古典落語一筋の伸衛門は「成金は成功したが、これからが大事。個人的には寄席が好きなので早くトリが取れるようになりたい」と意気込みを語った。

 A太郎は、アルファベットの名前が付く初の真打ち。師匠の昔昔亭桃太郎(74)はA太郎が前座のころ、おすぎとピーコから「きれいな前座さんね」と言われたエピソードを出し「格好いい。格好で真打ちの資格がある、格好良さも実力のうち」と評価した。

 次々の新作を作り出し独特の世界観を表現している鯉八は新作ユニット「ソーゾーシー」でも活躍。所用で欠席した師匠・瀧川鯉昇(67)の兄弟子になる桃太郎は「例えると桂花ラーメンのよう。最初は戸惑うけれど、我慢して3回食べたらやみつきになる。そういうタイプ」と鯉八を紹介した。

 伸衛門は松之丞時代の伯山と、連続モノを手がける二人会を開催していた。師匠の桂伸治(67)は「私より本格派。当人はまじめ過ぎる。肩の力を抜いて気楽にやってくれれば…」と期待した。

 三者三様の真打ちに、春風亭昇太会長(60)は「前座、二ツ目、真打ちの階級は関係なく、お客さんの前に立ったら一人の芸人。14年間プロとしてやってきた結果が出ちゃうのが真打ちの披露目なんで、とにかく自分たちはやってきたものをすべて出して、『こんな面白い人がいたんだ』と驚かれるような高座をお互いにやって欲しい。結果がすべてですから」とエールを送った。

 披露目は5月上席・夜の部の新宿末広亭からスタート。浅草演芸ホール(5月中席・昼の部)、池袋演芸場(6月中席・夜の部)、国立演芸場(7月上席・昼の部)などで行われる。 報知新聞社