レクター博士の悪の根源を描くドラマ版 BS12「ハンニバル」

引用元:夕刊フジ

★ハンニバル<12月6日(金)午後7時BS12>

 古代ローマの歴史が大好きな私にとって“ハンニバル”といえば、共和政時代のローマに攻めてきたカルタゴの将軍“ハンニバル・バルカ”がすぐに浮かぶようになってしまいました。今でもイタリアでは夜更かしをする小さな子供に対して、「ハンニバルがやってくるよ」と言って寝かしつけるそうですよ(ローマ時代豆知識です)。

 しかし、そんなことを思い浮かぶのは少数派でしょう。私だって数年前までは、ハンニバルといわれれば真っ先にあのアンソニー・ホプキンス演じるレクター博士が思い浮かんだものです。1991年の映画「羊たちの沈黙」は大ヒットしましたからねえ。

 毎週金曜午後7時にBS12 トゥエルビで放送されているのはドラマ版の「ハンニバル」です。レクター博士の悪の根源を描く、衝撃のサイコサスペンスです。「羊たちの沈黙」シリーズを生んだトマス・ハリスの小説「レッド・ドラゴン」を原作に、デンマークの名優マッツ・ミケルセンが“史上最高の悪役”ハンニバルに挑んでいます。

 ミネソタ州で女性ばかりを狙う連続殺人事件が発生。FBI捜査官のジャックは、FBIアカデミーの講師ウィルの能力に注目し、捜査協力を依頼します。ウィルは殺人犯に共感し、頭の中で犯人の動機や感情を再現できるのです。その能力ゆえ彼の精神は不安定であり、ジャックは高名な精神科医であるハンニバル・レクター博士にウィルの精神鑑定を依頼する…。もう、のっけから「そんなことしちゃいかん!」という設定でワクワクしますよね?

 6日は第3、4話が放送されます。連続殺人事件の捜査に難航するFBIは、ハンニバルの提案を受け、昏睡状態から目を覚ましたアビゲイルを事件現場へ連れて行く。が、到着した矢先に彼女の親友が模倣犯によって殺害されてしまい…。

 昔はこの手のサイコサスペンスは怖くて眠れなくなっていたんですよ。あ、古代も現代もハンニバルは怖い存在なのか!(立川志らべ)