蒼井優と高橋一生が再共演!黒沢清監督のNHK8Kドラマ「スパイの妻」で夫婦役に

引用元:Movie Walker
蒼井優と高橋一生が再共演!黒沢清監督のNHK8Kドラマ「スパイの妻」で夫婦役に

『CURE』(97)や『散歩する侵略者』(17)など国内外で高い評価を得ている黒沢清監督が、『寝ても覚めても』(18)の濱口竜介と脚本を執筆し、主演に蒼井優を迎え8K・スーパーハイビジョンで制作中のNHKスペシャルドラマ「スパイの妻」(2020年6月放送予定)に、高橋一生が出演することが発表された。

【写真を見る】鬼才・黒沢清が描く究極のラブサスペンスで夫婦役を演じる蒼井優と高橋一生

1940年、第二次世界大戦前夜の神戸で時代の不穏な空気を感じ取っていた貿易商の福原優作は、妻の聡子を残し甥である竹下文雄と共に満洲に赴く。そこで偶然目にした非道な行いを世界に知らしめようと、心に決め行動に移そうとする優作。果たして、聡子と優作がたどり着く運命とは。幸福で平穏な日常が戦争という時代の波に翻弄されていくさまが描かれる。

現在公開中の『ロマンスドール』でも夫婦役を演じている蒼井と高橋だが、本作では主人公の蒼井演じる聡子の夫、神戸の貿易商・福原物産社長の福原優作役を高橋が演じる。本作が初の黒沢監督作品への参加となった高橋は、「終わって欲しくないほど充実した時間の中でお芝居をさせていただきました。この作品の完成が心から楽しみです」と撮影を振り返りコメント。

さらに今回あわせて、本作の音楽をスリーピース・バンド「ペトロールズ」のフロントマンで「東京事変」では浮雲の名で活動するギタリストの長岡亮介が担当することが決定。長岡は「今回は作品が放つイメージに自分のイメージを重ねていく、という初めての作業。興味深く加わらせていただきました」とコメントを寄せており、黒沢監督のもとどんな世界観が作り上げられているのか、いまから期待が膨らむ!

<キャスト・スタッフ コメント>

●高橋一生(福原優作役)

「クラシックな物語性と新しい試み。リズムに還元されてしまいそうな劇的な台詞の数々。

初めての黒沢組は終わって欲しくない程充実した時間の中でお芝居をさせていただきました。この作品の完成が心から楽しみです」

●濱口竜介(脚本)

「この企画への参加をお誘いいただいて以来、私が心に念じていたことは、黒沢清監督に最高に面白いドラマを撮っていただきたい、というその一点です。共同脚本の野原位ともども師匠である黒沢監督の胸を借りて思い切りぶつかった結果、生まれた物語はタイトル通り「スパイの妻」として戦中の状況に翻弄される一人の女性の話となりました。脚本家にも関わらず、完成作がどのようなものになるか全く予想がつきません。ただ、傑作となることだけは強く確信しています。いち黒沢ファンとして、参加できたことが心より嬉しく、誇らしく、完成を心待ちにしています」

●野原位(脚本)

「黒沢監督とこの企画を進め始めてから早2年が経ち、今とても感慨深い思いでおります。私自身も脚本チームの一員として関わり、黒沢監督から学ぶばかりで、その点でも非常にありがたい機会でした。兎とにも角にも一観客としてワクワクしています。今作は黒沢監督が戦中を舞台にした新鮮で素晴らしい企画であり、そして濱口さんが脚本という二度とないかもしれない夢のタッグです。ここまで企画を支えてくれた方々にも心から感謝しています。この傑作の完成がただただ楽しみで仕方ありません」

●長岡亮介(音楽)

「欲しいなと思うものを自分勝手に夢想して、そのイメージを歌や演奏に気ままに落とし込んでいく、自分が作る音楽は大体そういう感じでした。今回は作品が放つイメージに自分のイメージを重ねていく、という初めての作業。興味深く加わらせていただきました。シンプルに、を心がけました。さあ、何曲採用されるのでしょうか?!(笑)」(Movie Walker・文/富塚 沙羅)