今井翼が歌舞伎で舞台復帰「羽ばたくつもりでやりました」

今井翼が歌舞伎で舞台復帰「羽ばたくつもりでやりました」

 元タッキー&翼のメンバーで2018年9月にジャニーズ事務所を退所した俳優、今井翼(38)が13日、徳島・大塚国際美術館システィーナ・ホールで開幕した第10回システィーナ歌舞伎「NOBUNAGA」で舞台復帰した。

 2014年にメニエール病を発症し、療養のため一昨年に無期限の活動休止を発表したが、順調に体調が回復。親交のある歌舞伎俳優、片岡愛之助(47)が主演の舞台でフラメンコや殺陣も披露し、「ウズウズしていた。特別な日。羽ばたくつもりでやりました」と笑顔を見せた。

 一昨年のNHK紅白歌合戦でシンガー・ソングライター、米津玄師(28)が生中継出演した大塚国際美術館にあるシスティーナ礼拝堂を再現した劇場に新しい翼を背負って今井翼が降り立った。

 第3回から8回連続出演の愛之助が、実は双子だったという奇想天外な設定の織田信長を一人2役で演じる新作歌舞伎。翼は布教で訪れ、戦乱に巻き込まれるポルトガルの宣教師、ルイス・フロイスにふんした。

 翼がファンの前に姿を見せるのは一昨年末のジャニーズカウントダウンライブ以来。冒頭から得意のフラメンコで幻想的な空間の劇場を熱くさせると、2部で故郷を思う歌も熱唱し、終盤はフラメンコをモチーフに二刀流の殺陣に挑戦した。

 「また新たなスタートを切ることができました。すごくウズウズしていた。今回は稽古が1週間。これまでに経験のないスピーディーな期間で初日は緊張感がありましたけど、愛之助さんの胸を借りて緊張感を楽しんでいこうと。羽ばたくつもりでやりました」

 愛之助と共演した十月花形歌舞伎「GOEMON 石川五右衛門」(14年大阪・松竹座、16年東京・新橋演舞場)以来の歌舞伎出演。その独特の世界観に魅了され、オリジナルとなったシスティーナ歌舞伎にも17、18年にプライベートで観劇している。

 「僕自身にとっても特別な日になってます。歌舞伎のすごさ、システィーナでしかできないすごい作品になっている」

 今後については「いまはシスティーナのことしか考えられないけど、ここで活動を再開しましたので、一つ一つ丁寧にやってきたい」と慎重。しかしこの日、大阪松竹座で再演される十月花形歌舞伎「GOEMON 石川五右衛門」(10月3~27日)に出演することが発表された。

 「これまでのすべての支えがあって今がある。おかげさまで元気です。今回来られなかった方はぜひとも10月にお越しいただければ」

 ちゃっかりPRする笑顔が完全復活の証しだ。