ピンク・フロイドを完璧に再現 「BRIT FLOYD」初来日!

引用元:夕刊フジ

【YFM 夕刊フジmusic】

 今もなお、“PINK FLOYD”はロック史のなかで燦然と輝いている。全世界で2億5000万枚以上の作品が売れて、73年『狂気』は世界で最も売れたアルバムのひとつ。しかし今、存在をライブで確かめることはできない。

 初来日する“BRIT FLOYD”は、そのピンク・フロイドのステージを完璧再現するトリビュート・バンド。「THE WORLD’S GREATEST PINK FLOYD SHOW/BRIT FLOYD “40YEARS OF THE WALL” IN JAPAN 2020」が26、27の両日、東京の中野サンプラザ、28日にLINE CUBE SHIBUYA(東京・渋谷公会堂)で行われる。

 シド・バレット(G)、ロジャー・ウォーターズ(B)、リチャード・ライト(Key)、ニック・メイスン(Ds)のピンク・フロイドは、1967年「夜明けの口笛吹き」でアルバムデビュー。精神に異変をきたしたバレットに代わりデヴィッド・ギルモア(G)が入って以降はプログレの枠を超え、世界有数のモンスター・バンドへと昇華していった。

 ウォーターズの私的な要素が詰まった79年「ザ・ウォール」、83年「ファイナル・カット」が軋轢(あつれき)を生み4人のフロイドは終わりを告げて、ギルモアを中心にウォーターズ抜きで再生されたのは87年「鬱」だった。2005年の「ライヴ8」で奇跡的に4人で瞬間の復活を見たが、08年にライトが死去。ギルモアのフロイドも2014年「永遠/TOWA」で活動を閉じた。

 来日は3回。伝説の箱根アフロディーテの1971年と72年。ギルモア期の88年はアリーナ級の会場に壮大なセットが組まれ、きらびやかなスクリーンに映像が流れ、レーザーがあちこちから飛び交う“ショー”でファンのド肝を抜いた。

 その完全再現を目指すブリット・フロイドは、ダミアン・ダーリントン(G)により2011年に結成されたプロジェクト。映像を含めすべてがリアルだ。世界でこれまでに1000公演以上、観客数は20万人を突破している。演奏するのは『狂気』の「マネー」など歴史を彩ってきた名曲ばかり。そこにピンク・フロイドの存在を感じながら、豪華にライトアップされたスペクタクルなショーを楽しみたい。