沢尻被告「全力で更生」アジア圏で早期復帰望む声

引用元:日刊スポーツ
沢尻被告「全力で更生」アジア圏で早期復帰望む声

自宅マンションで合成麻薬MDMAなどを所持したとして、麻薬取締法違反の罪に問われた女優沢尻エリカ被告(33)の判決公判が6日、東京地裁(滝岡俊文裁判官)で開かれ、懲役1年6月、執行猶予3年の判決が言い渡された。今後の動向について、アジア圏でイベントなどの出演を望む声があることが分かった。

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沢尻被告は先月31日の初公判で、今後の復帰について「考えていません。あまりに身勝手な行為で多くの方を裏切った。その代償は計り知れず、そんな資格はない」と話したが、類いまれな演技力はアジア圏での人気も高く、関係者によると、イベントやCM出演など需要があるという。以前、覚せい剤取締法違反の罪に問われた女性アイドルが、中国で薬物撲滅イベントに出席し、復帰の1歩を踏んだこともある。

所属事務所はこの日、沢尻被告に対する処分について「本人との話し合いを重ね真摯(しんし)に対応してまいります」と態度を保留。初公判の専務取締役による陳述書では「いつか出演があるかもしれませんが、今は前提としていない」としている。

最近では、大麻取締法違反(所持)の罪で執行猶予付きの有罪判決を受けた田口淳之介(34)が、判決から約1カ月半でイベントを開催。麻薬取締法違反罪で執行猶予付きの有罪判決を受けたピエール瀧(52)が、映画「ゾッキ」(来年公開)の撮影に参加することが明らかになるなど、早期復帰の例もある。

沢尻被告はこの日「全力で更生に向けて努力することが自分のできる唯一の償いと考えております」とコメント。今後、入院していた都内の総合病院を退院し、定期的に薬物治療を行っていく予定だが、今後の動向にも、注目が集まりそうだ。

判決公判で沢尻被告は、先月31日の初公判時と同様に、上下黒のパンツスーツで、髪はポニーテールに結び、やや口紅は薄くした状態で一礼して出廷した。判決が読み上げられた際は、正面の裁判官を見つめながら、何度もうなずいた。川崎つばさ法律事務所の川畑さやか弁護士は量刑について「妥当な判決」という。

判決によると、昨年11月16日に東京・目黒区の自宅マンションで、カプセルに入ったMDMAを含む粉末約0・19グラム、LSDを含む紙片約0・08グラムと液体約0・6グラムを所持した。滝岡裁判官は判決理由として「発覚しなければよいという安直な動機に基づく犯行で刑事責任を軽く見ることはできない」と指摘した。

さらに滝岡裁判官は説諭として(1)今後は社会人として信頼されるように努めること、(2)薬物犯罪の再犯のリスクが高いことを沢尻被告に伝え、「女優として仕事に取り組む前提として、他人のことを思いやったり、社会人としての心構えが十分ではなかったといえる。社会人として年齢相応に信頼されるように」と話した。沢尻被告は「何よりも、他人を思いやるという気持ち、根本の大切なことが私自身には欠落していたのだと痛感させられました」とコメントするなど、胸に響いた様子だった。【大友陽平】